病床稼働率は88.1%なのに巨額赤字…「正しい医療」するほど赤字膨らむ異常事態 各病院の努力が反映される「機能評価係数Ⅱ」ランキング

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横浜市立市民病院(写真:コン太くん/PIXTA)

8年連続でDPC特定病院群に指定されていて、患者の平均在院日数は10日、病床稼働率は88.1%なのに巨額の赤字――。医療の素人にとってはいったい何のことやらだが、医療業界の関係者が聞けば、「これだけの条件がそろう病院はかなり頑張っている病院」であり、にもかかわらず巨額の赤字が出る。「医療機関として正しいことをすればするほど赤字になる。まさにわが国の診療報酬制度の歪みを象徴する現象だ」という。

急性期病院限定の日本版包括払い制度

そもそもDPCとはいったい何か。Diagnosis Procedure Combinationの略で、「国際疾病分類に基づき決定された診断群分類別に定められた、一日ごとに診療報酬を包括払いする制度」である。

欧米諸国には医療機関の治療結果を評価し、高い評価を得た病院に診療報酬を多く払う制度が当たり前にあるが、日本では診療報酬は基本、出来高払いである。医師の腕や成果とはまったく無関係に、やったらやった分だけ国に請求できる。過剰診療、過剰検査、医薬品の過剰処方の元凶と言われる。

日本にも欧米並みの制度を導入すれば、過剰な医療行為を防ぐことができ、結果医療費を減らすことができる。だが、いきなりすべての医療機関に強制適用することは、日本医師会という岩盤の抵抗勢力が立ちはだかる中、100%不可能だ。

そこで、まずは24時間高度医療を提供する急性期病院のみを対象に、厚生労働省が2003年に導入したのがDPC制度である。

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