広がる"資格貧乏"!税理士、社労士の悲哀

弁護士、公認会計士だけじゃない

『資格を取ると貧乏になります』
強烈なタイトルの本が、話題となっている。発売直後から増刷に次ぐ増刷。資格というキーワードは、先行き不透明な時代に生きる人の心をとらえるのか。
「手に職」「資格を武器に未経験からあこがれの仕事に就く」「スキルアップして『好き』を仕事にする」。新聞の折り込みチラシや、テレビCMなどでは、連日、そんな美辞麗句が躍る。だが、この本が扱う「資格」は、アイドルがテレビで宣伝しているようなそれではない。弁護士、公認会計士、税理士、社会保険労務士など、いわゆる「高級で一流でエリートな国家資格」だ。
狭き門をくぐり難関国家資格を取得し、センセイとあがめ奉られる存在に今、何が起きているのか?前回記事に続き、著者に聞く。

※前回記事「資格を取ると貧乏になる?驚愕の資格地獄」はこちら

高齢者が幅をきかせる?税理士界の過当競争

あるとき、知人の税理士が「税理士資格は、足の裏にくっついたご飯つぶと同じ」という、税理士内の内輪ネタを披露してくれました。

そのココロは?

「取らないと食べられないけど、取っても食べられません」――。

これを聞いたときは思わず吹いてしまいましたが、税理士も今やそんな謎かけがはやるほど、仕事に困っているというのです。その原因は、弁護士、会計士同様に、マーケットが縮小しているにもかかわらず、資格取得者数だけが増加したことで、過当競争に陥っているから。

さらに税理士の場合、「高齢の税理士が既得権益を手放さない」という特殊事情もあります。

ご存じでしょうか。日本では、国税局および税務署に23年勤めた人は、無試験で税理士になれる「OB税理士=別称・天下り税理士」という“分厚い層”が存在します。そして、「太い客=高い顧問料を支払ってくれる上客」は、彼らが独占しているというのです。

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