飛散量が少なくても花粉症悪化のワケ

花粉症軽減のカギは腸内環境にアリ

乳酸菌とビフィズス菌に注目

近年、善玉菌の代表格の乳酸菌やビフィズス菌を増やすことが、健康に役立つと注目されている。ヨーグルトの中には、花粉の飛散前から毎日取ることで、花粉症を軽減させるとの報告もある。しかし、ヨーグルトを取っても、花粉症が軽減されない人もいるだろう。その原因も、腸内環境に関与している可能性がある。

「日本でスギ花粉症の1例目が報告されたのは1963年でした。栃木県の日光市に住む男性ですが、日光のスギ並木は17世紀前半に約2万4000本が植えられている。つまり、スギ花粉は昔から飛んでいたわけです。しかし、近年、患者は増加の一途です。

そこでなぜ、花粉症が増加しているのかを調べたところ、腸内環境と関係していることがわかりました。60年前と比べると食物繊維の1日の摂取量は半分以下となり、排便の量も戦前は350グラム程度に対し、今は150~200グラム。少ない人では80グラム程度です。それが腸内環境に悪影響を及ぼし、花粉症を悪化させている可能性があるのです」(同)。

食物繊維は、有害物質を体外に出すなど腸内を清掃し、便の量を増やして腸内環境を整える。便の約80%は水分だが、残りの3分の1は腸内細菌やその死骸、さらに3分の1は腸の細胞の死骸、そして残りの3分の1が食べ物の残骸。便の量が少ないのは、食べる量が少ないだけでなく、腸の細胞がきちんと働いていないことにつながる。

「小腸の粘膜は1日で入れ替わります。便の量が少ないということは、小腸の粘膜の死骸が少なく、きちんと小腸が働いていない証し。免疫機能はうまく働かず、悪化した腸内環境では、単にヨーグルトを取っただけでは、正常化するのが難しくなります」(同)。

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