新型インフルで火がついた予測式体温計

インフルエンザ関連商品の高付加価値化が進む

インフルエンザの流行期。薬局には関連商品が並ぶ(写真はマツモトキヨシ渋谷パートⅡ店)

小中学校で学級閉鎖が相次ぐなど、今年も猛威を振るっているインフルエンザ。その流行は、関連商品の販売動向や平均単価にも大きな影響をもたらしている。

たとえば、マスク。ここ数年で予防や周囲へのエチケットなど消費者の意識が高まり、室内外を問わず長時間マスクを着用することが増えた。その結果、「フィルター性能の向上など機能面はもちろん、香り付きや肌触りのよさといった高付加価値商品の売れ行きがよくなった」(ユニ・チャーム)。こうした商品は1枚当たり80円程度と、一般的なマスクの4~5倍という価格のものもある。

高付加価値品へのシフトが進んだ端緒は、2009年に大流行した新型インフルエンザだ。全世界での死者数は1万8000人を超え、世界保健機関(WHO)がパンデミック(世界的流行)を宣言。国内での報道も過熱し、消費者の間で関連商品への関心が高まった。

「予測式」がシェア拡大

価格面で特に顕著に新型インフルエンザ流行の影響を受けたのが体温計だ。それまで700円前後で推移していた体温計の平均単価は、新型インフルエンザが流行した翌年の10年、一気に1000円台まで上昇した。

主因は、マスクと同様、高付加価値品へのシフトが進んだことだ。新型インフルエンザの流行以前は、測定部位の温度を10分程度かけて計測する「実測式」が主流だった。しかし、高熱でうなされている最中に長時間、体温計を挟んでいるのは苦痛。そこで一気に需要が拡大したのが、体温上昇データを統計的に処理・演算し、短時間の計測結果を基に体温を割り出す「予測式」の体温計だった。

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