「できる社長」と「残念な社長」の決定的な違い セミナー後の質問、新聞の読み方……

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できる経営者とできない経営者では、いろいろな点で違いがある(写真:xiangtao/PIXTA)
毎日欠かさず日経新聞や業界新聞に目を通している。経営者向けのセミナーにも頻繁に参加している……。一見とても勉強熱心、でも自社の業績はいま一つという「残念な社長」に足りないものとは? はたまた、業績を着実に伸ばしている「できる社長」との決定的な違いとは?

伸びる会社、沈む会社の見分け方』の著者であり、数多くの企業の浮沈を長年観察し続けてきた経営コンサルタントの小宮一慶氏に聞いた。

セミナーに参加しても何も身に付かない社長

経営能力を磨こうとセミナーや勉強会に参加しても、残念なことに、そこで学んだことがまったく身に付かない人たちがいます。具体的な問題意識を持って臨んでいないからです。

それは、質問ですぐにわかります。

「うまくいく方法は何かありませんか?」というような、漠然としたことを聞いてくるのです。「この人は、自分の課題も仮説も、何も持たずに来ているんだな」とわかる。セミナーに来さえしたら、魔法の言葉が天啓のように降ってきたり、道がひらかれたりするかのように思っているのです。

セミナーも勉強会も、あるいは講演会もそうですが、必ずテーマがあります。そのテーマに対して、「いま自分の会社はこういう部分ができていないから、今日はそれについて学びに行こう」と自分自身で課題を持って行く。または「自分はこう考えているけれども、はたしてそれでいいのだろうか。そのヒントをもらえるかもしれない」と、自身の仮説検証の目的で行く。

テーマに即して、より具体的な問題意識を持っているほど、得るものが大きいものなのです。

たくさん魚がいる釣りスポットの湖があったとします。そこに、釣り竿も網も何も持たずに出かけて、魚を獲ることができるでしょうか。「ああ、たくさん魚がいるなあ……」、それだけです。1匹の魚も得ることはできません。

魚を釣りたいと思ったら、釣り竿を用意し、釣り糸を垂らさなければいけません。それをするから、釣り針に引っかかるものがあるのです。

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