”政治”を志す若者に就職活動のアドバイスをするとしたら 《若手記者・スタンフォード留学記27》

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今回は、第22回(スタンフォード学生も四苦八苦! 大不況下の「就職活動」)に続いて、就職活動についての話をしたいと思います。

 

先日、クラスメイト数人と酒を飲んでいたときのこと。「金融ブームが崩壊した今、学生は次にどの業界に群がるのか」というテーマで議論したのですが、到達したのは、「代替エネルギー」、「バイオ」など、ありきたりな答えでした。

私の知る範囲では、コンサルティングの相対的な人気が上昇しているように感じます。

今日も、ビジネススクールの授業でチームを組んでいるパートナーが、コンサルティング会社への就職が決まったと言って、喜んでいました。一方で、金融を目指す学生も相変わらず多く、以前なら一流どころを狙っていた人材が、準一流以下の就職口に甘んじている、という印象を受けます。

金融ブームに沸いていたのは、アメリカの学生だけではありません。

ケンブリッジ大学経済学部出身のクラスメイトも、「周りの学生がみな投資銀行ばかり目指していて、疑問に感じた」と言っていましたし、日本でも、英米ほどではないですが、「若いうちに外資系金融でがっぽり儲けて、アーリーリタイアメント」というキャリアが憧れとして語られました。

金融業界が沈没した今、チャレンジ精神旺盛な若者が、どんなキャリア設計を描くかは、本当に難しい問題です。今、就職活動をしている学生は、ここ数十年で、最も迷い多き就活を強いられているのかもしれません。

つい先日も、ある日本人の学生に、以下のような相談を受けたのですが、私自身、とっさに助言が見つからず、考えこんでしまいました。

「将来、国会議員、もしくは、出身県の知事になることを目標としているのですが、大学卒業後はまず、経済についての知識・経験を積みたいと思っています。現在、銀行、コンサルティング(経営、シンクタンク系)、メディアなどの業界を志望しているのですが、どの業界を目指すのがいいでしょうか」

結局、彼に対してした私なりの答えは、以下のようなものです。

この内容は、私個人が仕事上・プライベートで得た情報と、メディアから得た情報から構成されていますので、偏っている部分も多分にあると思いますが、一つの主観的な見方として受け取っていただければ幸いです。

お勧めする3つの就職口

あなたの長期的な志を考慮すると、以下の3つをビジョンにして仕事を選ぶといいのではないでしょうか。

1)「経済、もしくは、政治の勉強をできる」

2)「将来、政治家になるときに役に立つスキルや人脈を築ける」(選挙費用を貯めるため、給料が高ければなおよし)

3)「日本の組織の文化を知りつつ、世界で戦える力を身に着ける」(英語力+米国とアジアに関する知識・経験・人脈を築ければなおよし)

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