ガソリン激安国家・サウジアラビアの真相 サウジアラビア人エリートと航空ショーに行ってきた

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 グローバル化の進展により、国の枠を超えて活躍する「グローバルエリート」が生まれている。しかし、そのリアルな姿はなかなか伝わってこない。グローバルエリートたちは何を考え、何に悩み、どんな日々を送っているのか? 日本生まれの韓国人であり、国際金融マンとして、シンガポール、香港、欧州を舞台に活動する著者が、経済、ビジネス、キャリア、そして、身近な生活ネタ 縦横無尽につづる。

 

「ムーギー、最近痩せたじゃないか。お前はもう、スモウマンではない」

こういって笑いかける120キロの巨漢はスルタンさん(仮名)34歳。サウジアラビアはリヤドの出身で、ファミリービジネスを営む傍ら、サウジアラビアの最高学府キング・ファハド大学で金融を学び、リヤド銀行や米系コンサルティングファームのブーズアンドカンパニーで働いてきた。ちなみにブーズアンドカンパニーはグローバルではトップ3ではないが、中東ではナンバーワンのコンサルティングファームであり、サウジアラビアの通信会社などから巨額の受注を受けている。

サウジアラビアというと皆さんどんな印象をお持ちだろう。石油で一山あてて、王様が支配している羽振りのいい金持ちの国、というイメージかも知れないが、本当に金持ちが多く、スルタンさんもケタ違いの資産を保有している。

その資産にすり寄ってスルタンさんの取り巻きと化しているグローバルエリートだが、日ごろのスマイルキャンペーンが功を奏してパリで開かれる世界最大の航空ショーに一緒に連れて行ってもらえることになった。なおスルタンさん自身飛行機パイロットの免許をもっており、意外と安くて一時間400ドルくらい、アメリカではもっと安くて一時間200ドルでレンタルできるらしい。

スルタンさんは優雅に舞う飛行機を見るたびにどこの軍隊の飛行機で、パイロットの視線の動きに応じて銃口の向きが変わる、など私の無関心にもかかわらず懇切丁寧に教えてくれる。たとえば、スイス製の最高級一人乗り戦闘機、いったいいくらだと思うだろうか?その答えは文末でお教えするので、最後まできちんと読んで、「いいね」を押してほしい。

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