ガソリン激安国家・サウジアラビアの真相

サウジアラビア人エリートと航空ショーに行ってきた

女性は車とラクダをドライブしてはいけない?

ムーギー:続いてサウジの国内政治について伺いたい。中東の国というと、女性の権利が抑圧されている、というイメージが先行しているが実際はどうか。

スルタン:女性の権利に関して、改善の余地はあるのは事実だ。サウジでも女性が車をドライブできなかったり、ラクダに乗れなかったりする。婚前交渉は当然ダメだが、中東の一部で取りざたされている名誉殺人(家族が婚前交渉を持った娘を殺すこと)に関しては、シェルターがある。なおサウジでは嫁は4人までOKだ。私の親戚に、40人兄弟というのがいる。

ムーギー:名誉殺人の話が出たが、中東は刑罰の残酷さでも取りざたされることがあるが、たとえば死刑とかだとどんな方式なのか?

スルタン:死刑は首を切り落とす方式だ。窃盗の最高刑は死刑。公開処刑となることもある。Pこれは子どものいるところであまり言えない話だが・・・。

ムーギー:ジャスミン革命で中東の民主化が取りざたされたが、今後のサウジアラビアでの民主主義の可能性についてどう思うか?

スルタン:サウジアラビアはまだ建国して100年という若い国家だが、そもそもアラブ人に民主主義は向いていない。王家の支配の方が、民主主義の選挙よりいい。アラブ人の政治で重要なのは、トライブ(様々な種族が混在している)からの忠誠心だ。トライブの長をうまくまとめられる人こそ、サウジアラビアをまとめることができる。 なお民主化すると反米の本音が出るので、アメリカは長年王家や独裁政権を支援して取り込んできたことも忘れてはならない。アメリカが民主主義を広めるのは、それがアメリカの国益にかなう時だけだ。

ムーギー:スルタン、今日は長らくインタビューに応じてくれてありがとう。これで読者の皆様もサウジアラビアの今について、楽しく学ぶことができたことだろう。親愛なる読者の皆様に向け、最後につけくわえたいことはあるか?

スルタン:さっき撮影した、シーシャ(アラブの水タバコ)を吸っている写真は使わないでくれないか。妻が激怒するんだ。

ムーギー:たやすい御用だ、スルタン。それにしても大きな庭だな。さてはいまから掘り起こして石油でも探すつもりじゃないだろうな。ここはフランスだ。サウジのようにどこでも掘ったら石油が出てくると思わず、ワイン飲みながらチーズでもつついて、静かな年末を過ごしてほしい。今日は本当にありがとう、アラーアクバル(アラーは偉大なり)!!

追記:ちなみに冒頭で紹介したスイスの戦闘機の値段は、日本円で約15億円もするそうだ。私ならそのお金で、ベストセラー「世界中のエリート達の働き方を一冊にまとめてみた」を110万冊買って、世界平和を啓蒙すべく日本中のご家庭に配りまくるだろう。

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