「知能検査」は子どもを伸ばすためにどう活用すべき?「検査の原点」と「人を排除する道具と化したIQの歴史」に学ぶべき視点

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知能検査を受ける子どもイメージ
知能検査に関する誤解がSNSなどでもたびたび話題に上るが、子どもの成長のためにはどのような視点で扱うべきなのか(写真:Ran&Ran/PIXTA)

子どもたちが適切な教育や支援を受けられるようにするためには、知能検査はどのように扱われるべきでしょうか。また、子どもたちの成長を支援するにはどのような考え方が望まれるのでしょうか。

まず、知能の捉え方に誤解があれば、知能検査も適切に扱われない危険性があります。では、そもそも「知能」とは何でしょうか。

「知能測定」、試行錯誤の歴史

私たちは日常的に「頭がいい」「賢い」という言葉を使いますが、これを科学的に定義し、測定することは容易ではありません。しかし、心理学という学問が科学として発展する過程で、この難しい課題に挑戦してきた歴史があります。

18世紀末から19世紀にかけて、欧米では「頭の形」で知能や性格を捉えようとする骨相学が人気を博しました(後に否定されました)。心理学者たちもまた、心理的状態を科学的に捉えようと試みました。キャッテルという研究者が「メンタルテスト」として項目を整えたのが最初だと言われています。

興味深いことに、その中には握力計が含まれていました。握力計である程度まで力を入れた後、「もっと頑張って」と言われてさらに力を入れられることが「意志の力」として見なされ、それが知能の測定につながると考えられたのです。

骨相学もキャッテルのアプローチも結局うまくいきませんでしたが、科学的に知能を捉えようとする初期の工夫として意義がありました。

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