90年代の国有化で富裕国家へ
さて、安倍氏による靖国参拝並みに寝耳に水の、突然の年末サウジアラビア特集なわけであるが、グローバルエリートは見た!の使命の一つは世界中の私の友人に直接話を聞いて、各国のお国事情の真実を親愛なる読者の皆様にお届けする、というものだった。
そこで、他局が全て選挙特番をしていても一局だけ「マグロ大物を釣った!特番」とか「肝っ玉母さん特番!」などをやってしまうテレビ東京並みに、世間が年末特番であわただしい中、私だけサウジアラビア特集で超ニッチマーケットに切り込ませていただこう。
まずサウジアラビアの歴史をおさらいすると、といっても先ほどスルタンさんからパリでの航空ショーに参加するためのドライブ中に聴いたことをまとめるだけなのだが、110年くらい前にオスマントルコが崩壊した時に今の王家がオスマン王朝に支配されていた西半分と、砂漠ばかりで誰も欲しくなかった領土である東半分をくっつけて今のサウジアラビアの領土まで拡大したのが始まりである。
1920年代にグローバル石油企業の調査を受け、7回目のトライアルで世界最大の油田があることが判明したが、そこから金持ちになったわけでないのは、その頃はほとんど海外企業に石油の利益をとられていたかららしい。
ただしサウジアラビアは90年代に石油会社を国有化し(株を買い取ったとされているが実質は追い出した)またその時は石油が1バレル4ドルの時代だったので、格安でお宝の山を自国のものにすることができた。
その後の石油価格の高騰とサウジアラビアの潤いっぷりは皆さんご存知の通りである。サウジアラビアはその名が示すよう、サウード王家のアラビアという意味だが、実はロイヤルファミリーはサウード家に源流をもつ3000くらいのファミリーが乱立している。ただし王権を握るのはその中の数少ないファミリーで、今の王家も3回目か何かの政権だという。
UAEなど周辺国とGCC(ガルフ・オイル・コーポレーション)を結成しており、その域内では自由に貿易ができるのだが、そのGCCの中心的存在がサウジアラビアだ。まぁ、私がここで偉そうに書いている内容も、単に先ほどスルタンさんに聞いた内容の聞きかじりなので、どうせならその時の会話の模様をそのまま再現させていただこう。
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