ハーバードで1番人気の国は、日本? ジャパンパッシングから、熱狂的な日本ファンへ

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ハーバード生が、日本に熱狂する理由とは?

「なぜ日本人はカラオケが好きなのか?」「最近の日本のイケてる産業とトップ企業は?」「なぜ日本人は勤勉でまじめなのか?」

ハーバードビジネススクール(HBS)では、こうした日本に関する質問はすべて自分に向けられる。なぜなら、各クラスにいる日本人は自分独りだけであることが多いからだ。身分不相応ながら、日本代表になった気分である。

日本に関する質問が飛んでくるということは、日本への関心が高いことの表れでもある。彼らの目からは日本は依然として、「ベールに包まれた魅惑の国」に映るようだ。今回はHBS生から見た日本についてお伝えしたい。

日本人は、たったの0.5%

「ジャパンパッシング(Japan Passing)」という言葉を、最初に聞いてからもう何年経つだろう。外国政府や海外企業の日本への関心の低さを表す言葉だが、最近では話題にならないくらい当たり前になってきたように感じる。

ジャパンパッシングは、HBSでも数字に表れている。1980~90年代は1学年900人中、日本人留学生が20~30人在籍していたと聞く。それが今は私の学年で12人、ひとつ下の学年は5人にまで減ってしまった。全体の0.5%で、各クラス1名にも満たない。約40%が外国人留学生というHBSにおいて、世界3位の経済大国からの留学生が0.5%とは少なすぎる数字だ。

HBSの1年生は年間250本ほどのケーススタディを勉強するが、このうち日本を取り扱うケースは、たった5本だ(トヨタ、ホンダ、日産、楽天、金融政策)。それも楽天と金融政策を除いては、すべて10年以上前に初版が書かれたケースである。

一方、中国に関するケースは1年生で7 本、インドに至っては11本もある。学校としての関心のありかが如実に表れている。

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