爆速ヤフーの母が追求する、「成果の本質」 今、あなたに求められている成果は何か?

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支えになった、「夜のデスク」

よく人事論では、上司の大事な仕事は、先の「バルス」のプロジェクトのように、チーム内が活気づく仕事や仕掛けを用意することだと言われる。

井原さんはしっかりその役目を果たしているように思うが、それでも、「時間差勤務デスク」の限界も感じていると言う。

「突発事項って、なぜか夕方過ぎから起きるんですよねぇ」

そのひとつが、災害だ。東日本大震災以来、災害が起こると、まずヤフーを見る人が増えていると言う。

だから、地震や台風のニュースは、発生直後に情報をアップするのが決まりだ。井原さんはその更新を誰がやるか仕切るのが役目だから、災害時はまんじりともしていられない。

「アイフォンとアイパッドが全社員に貸与されており、そのどちらを使っても、トップページを更新することができるので助かっていますが、私がやるか、あるいはメンバーの誰がやるかといった連絡は、コミュニケーションアプリを使って行う」ため、気が抜けないのだ。

緊急の突発事項は災害にとどまらない。サーバーがダウンするリスク、何らかのトラブルが発生する可能性はつねにある。

また、コンテンツを作る部下たちがどんな記事を載せるか、この見出しはどうかといった判断を、井原さんがいない夜に、仰ぎたいときだってある。

その点が井原さんは不安だったが、上司は、こうした課題をクリアするために、別の社員を「夜のデスク」として擁立してくれたと言う。

「ご自身もお子さんの保育園の送りを毎日やっている方なので、子育ての大変さを理解し共感してくださるのです。だから、私が夜にいなくても組織が滞りなく運営できる態勢を作ってくださった。そんな配慮のおかげで、私は『みんなに迷惑をかけているな』という肩身の狭い思いをしないですんでいるのです」

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