甲子園「四国凋落と東北躍進」の明らかな根拠 データで読み解く「甲子園」強豪地方の変遷
この時期、春夏22回の大会のうち、近畿勢が優勝9回、準優勝3回という圧倒的な成績を残しました。
地域の合計勝利数 175勝
勝利数1位 31勝 智弁和歌山(和歌山県)
勝利数2位 22勝 PL学園(大阪府)
勝利数3位 15勝 育英(兵庫県)
勝利数4位 12勝 天理(奈良県)
勝利数5位 11勝 平安(京都府)※現・龍谷大平安
続く1990年代の強さも印象深いものでしょう。この時期に目立つのが智弁和歌山。優勝3回、準優勝2回と黄金期を迎えています。智弁和歌山といえば猛打が代名詞で、2000年の夏には春夏通じた大会記録である11本塁打・100安打を放っています。
■中国地方
中国地方の場合、戦前期に大きなピークを迎えた後、1960年代、1980年代後半、2000年代とピークがあるものの、徐々に勝率が下がってきており、近年では地区別で最も低い勝率に。
戦前の隆盛期には広島の古豪校が活躍
戦前の隆盛期には、広島の広島商業や広陵中(現・広陵)といった、いまでも有名な古豪校が活躍しました。また、記念すべき第1回大会(全国中等学校優勝野球大会)の第1試合は、鳥取一中(現・鳥取西)と広島中学という中国対決ではじまっているのも甲子園ファンには見逃せません。初代ミスタータイガース・藤村富美男も、広島・呉港中のエースとして甲子園を湧かせました。
地域の合計勝利数 92勝
勝利数1位 16勝 広陵(広島県)
勝利数2位 12勝 岡山東商(岡山県)
勝利数3位 10勝 下関商(山口県)
勝利数3位 10勝 倉敷工(岡山県)
この時代に中国地方最多の16勝をあげたのも、古豪の広陵です。2位の岡山・岡山東商は、のちに大洋ホエールズに入団して名球会入りする平松政次の活躍で1965年の春に全国制覇しています。
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