甲子園「四国凋落と東北躍進」の明らかな根拠 データで読み解く「甲子園」強豪地方の変遷

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■四国地方

戦中期をはさみ勝率が6割を超える黄金時代を築いた四国。その後も勝率6割前後を維持し、「野球王国」らしい成績を残しています。ただ、そんな野球王国も近年は勝率が低迷しており、2000年代以降は5割を切っているのが気掛かりなところです。

球史に残る名プレイヤーを輩出している四国地方

戦前には、香川・高松商業の水原茂と、同じく香川・高松中の三原脩という甲子園だけでなく球史に残る名プレイヤーを輩出。プロ野球監督となってまで続いたふたりのライバル関係は、のちに「巌流島の対決」と呼ばれて伝説となりました。

戦後になると、優勝校や準優勝校を数多く輩出し、野球王国の名にふさわしい成績を残しています。徳島・徳島商業の板東英二が記録した大会通算83奪三振、1試合25奪三振は未だに破られない記録です。

【1998-2005年】
地域の合計勝利数 81勝
勝利数1位 27勝 明徳義塾(高知県)
勝利数2位 11勝 鳴門工(徳島県)
勝利数3位 10勝 済美(愛媛県)
勝利数4位 8勝   尽誠学園(香川県)
勝利数5位 7勝   徳島商(徳島県)
勝利数6位 5勝   今治西(愛媛県)

1980年代後半からの凋落傾向に歯止めをかけて盛り返したのが、この時期です。上位から高知・明徳義塾、徳島・鳴門工、愛媛・済美、香川・尽誠学園と4県から1校ずつ並んでいるのは、地域差が少ない四国らしい結果です。

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