サンリオ創業家専務が描く「キティ復活」戦略 29歳の「プリンス」が描くキティの未来
不振の原因はブランド力低下
――4期連続の減収減益となっている要因をどう分析しているのか?
サンリオの利益面で大きいのは海外のライセンス先からのロイヤルティ収入だが、不振の要因は国内も海外も同じで、一番の原因はキャラクターのブランド力の問題だと考えている。キャラクター商品は生活必需品ではないため、ブランド力の低下は売上減に直結してしまう。
特に、欧米では売り上げのほとんどがハローキティ関連。2000年代後半はキティブームとも言える状況だったが、どんな人気キャラクターにも浮き沈みは必ずある。依存度が高い状況で少しでもブランド力に陰りが出れば、業績に影響してしまう。認知度の高いキャラクターの力もあって非常にうまくいっていただけに、状況が悪化した場合にどう対策をとればいいのかという戦略が十分ではなかった。
――業績回復に向けた中計では、キャラクターのマーケティング強化を掲げている。
エンターテインメントを受ける側が何を求めているのかがわからない限り、キャラクターは成長していかない。サンリオの市場であるギフトビジネスは、B to C to C。目の前のお客様である「ギフトをあげる人」だけでなく、最終的に「ギフトをもらう人」のことも考える必要がある。
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