テクノロジーとオートメーション化が多くの人の日常生活に浸透し、データが意思決定のあり方を変えつつあります。これに伴い、仕事で求められるスキルにも変化が生じています。デロイトの最新の調査によると、米国企業の人事担当者の47%が、社員のキャリアとスキルの開発は非常に重要だと考えているにもかかわらず、54%以上が、未来に必要なスキルを身に付けさせるためのプログラムができていないと回答しています。
21世紀中に「2万年分」の進化を経験する
仕事を取り巻く環境が変わる中で成功するためには、人材開発にも新たなアプローチを取り入れる必要があります。人事担当者は、現在の仕事内容に固執せず、求人の範囲を広げ、これまで社内にいなかったタイプの人材だったとしても、新たなスキルの習得に必要な柔軟性を備えた候補者には門戸を開くべきです。
「適応力」が高い価値を持ち戦力となる中、人事担当者は社員が今後必要となるスキルを身に付けるための「学習する企業文化」を構築し、根付かせなければなりません。社員のための学習戦略を見直すことで、彼らは学習とキャリア開発を自律的に管理できるようになります。従来の学習手法からの転換を図るには思い切った決断がいるでしょう。しかし、企業が成長し競争を勝ち抜くには、変化は避けて通れないことです。
移動手段の主役が馬車から自動車に切り替わるのには50年を要しました。ところが今日、ウーバーの登場からわずか2年で、サンフランシスコのタクシーの利用者数は65%減少しました。
未来学者でグーグルのチーフエンジニアでもあるレイ・カーツワイル氏は、この現象についてこう話しています。「技術の変化は、“直線的”ではなく“指数関数的”に進んでいます。今日のペースでこのまま変化が続くなら、私たちが21世紀に経験するのは“100年分”の進化ではなく、“2万年分”の進化ということになります」。
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