社員が「自主的に学ぶ会社」の緻密な仕掛け 必要なスキルを身に付けてもらうには

✎ 1〜 ✎ 13 ✎ 14 ✎ 15 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
社員が自主的に学ぶにはどんな環境をつくったらいいのか(写真:kikuo/PIXTA)

あなたの会社は何を基準に人材を採用していますか? 同じ職域での経験年数でしょうか、職種によっては学歴も参考にされているかもしれません。でも、断言しましょう。これらの物差しが通用しなくなる時代に、いま私たちは直面しています。特定の職域や学問領域での経験によらない個人のスキルが、かつてないほど重要になっているのです。

コーナーストーンではこれを、社員のスキルの集合が企業価値をつくる新たな経済局面ととらえ、「スキルエコノミー」と定義しています。それでは、スキルエコノミーにおいて、着目すべき人材の素質とは何でしょうか。

約3割の仕事が「オートメーション化」される

テクノロジーの進化でオートメーション化が業界を問わず進み、これまで人間が担っていた仕事の中には、人工知能(AI)にとって代わられたものもあります。しかし、このことは人間がすべき仕事が減ったことを意味するのではありません。職域によっては、むしろ必要なスキルを持った人材が不足しています。

たとえば、マッキンゼー・リサーチによると、分析能力を必要とする仕事は、アメリカで1980年以降90%以上増えており、それに適応する人材はまだ足りないといわれています。一方で2030年までにオートメーション化される業務の割合は、世界では15%、日本ではさらに高く26%に上るとの予測があります。現状のスキルでまかなえる仕事は消えてなくなるということを意味します。つまりここに「スキル格差」が生じてきているのです。

デジタル破壊による新たな産業革命の真っただ中にあるいま、個人に求められるスキルもまた大きく変わりつつあることを認識しなければなりません。求められるスキルの変化に適応していくこと、適応するために絶えず学習を続けられる人材こそが、企業の生き残りに欠かせないのです。

次ページグーグルはすでに行動を軸にした人材採用をしている
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事