「社員エクスペリエンス」を軽視する会社の愚

社員が心底幸福感を感じて働くには?

現代の企業は、ユーザーエクスペリエンスだけでなく、社員エクスペリエンスも気にしなければならない(写真:EKAKI/PIXTA)
IT業界のみならず、今世の中では「エクスペリエンス(体験)」がキーワードとなっています。つまり、いかによいエクスペリエンスを提供するかが、そのブランドやサービスのイメージを左右するようになっています。企業もしかり。今回は、人材開発支援会社、コーナーストーンオンデマンドのブログから、「社員エクスペリエンス」の重要性について紹介します。

社員は継続的なフィードバックを求めるように

現代の消費者は、「エクスペリエンス(体験)」に対して高い期待を抱いています。これは、今日テレビ番組がどのように視聴されているかを見ればよく分かると思います。

この連載の一覧はこちら

ネットフリックスは予測分析を用いて、見るべき番組をユーザーに自動的におススメしており、ユーザーが見たい番組を選択し、評価システムを通じてフィードバックを送ることで、自らの体験をコントロールできるようになっています。しかし、視聴者がどの番組を見るか決める方法が、テレビガイド誌だけだった時代もあったのです。

かつては、仕事の状況も今とは異なっていました。たとえば、フィードバックが得られるのは年に1回、年次評価のときだけでした。現在では社員は、継続的な対話としてのフィードバックを求めており、フィードバックのやり方やタイミングにも自らが関与することを期待しています。

私たちは消費者として、環境をコントロールすることに慣れつつあり、その結果、理想的な「社員エクスペリエンス」がどうあるべきか、という期待も大きく変化しています。となれば、社員エクスペリエンスが、社員の幸福度と定着率を左右する差別要因となるのはまったく不思議なことではありません。

アメリカの「IBMスマーター・ワークフォース・インスティチュート」のデータによると、職場で最もポジティブな体験をしている従業員は、転職する傾向が3分の1にとどまることが明らかになっています。一方、企業の社員エンゲージメントを調査しているユーアンドイットによると、現在の職場での社員エクスペリエンスを満点と評価する社員は、わずか10%に過ぎません。

次ページ社員にとって最大のポジティブな体験とは
キャリア・教育の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 最新の週刊東洋経済
  • ブックス・レビュー
  • 就職四季報プラスワン
  • 映画界のキーパーソンに直撃
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
-

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

ログインしてコメントを書く(400文字以内)
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
電池開発でノーベル化学賞<br>吉野彰氏が示した「危機感」

受賞会見とともに、リチウムイオン電池の開発の歴史と当事者の労苦を振り返る。世界の先頭を走ってきた日本も、今後および次世代型の市場では優位性が脅かされつつある。吉野氏率いる全固体電池開発プロジェクトに巻き返しの期待がかかる。