職場における「人間的な要素」を大切にする
私たちは会議や締め切り、提出物に忙殺されることがあまりに多いため、マネジャーとしての本来の役割を忘れてしまいがちです。私たちが生きている、ペースの速いデジタルの世界では、仕事における「人間的要素」の重要性が軽視されています。
職場に人間的な要素を取り戻すには、さまざまな方法が考えられます。たとえば、新入社員の初出勤日にはCEOが握手をしたり、遠隔地の従業員の誕生日にはチーム全員がビデオ会議を通じて誕生日を祝ったり、同僚のコンピュータに「ありがとう」と書いた付箋を貼るといった、ちょっとしたことでもかまいません。
社員が自らを語り、互いを知る機会を提供
あるいは、当社で毎月実施している「コーヒー・ウィズ・コーナースターズ」のような正式なプログラムをやってみてもいいかもしれません。このプログラムでは、本社で特定の社員の「Q&A」を行い、それを全世界にストリーミング配信します。社員が自らについて語り、互いのことを知る機会を提供しているのです。
最近のQ&Aには法務部長も登場。どんなきっかけで法律関係の仕事を始めたのか、成功をどのようにとらえているか、業務を行うために必要なものは何か、これまで受け取った中で最高のアドバイスは何か、そしてテレビドラマ「ゴールデンガールズ」を見ることが、後ろめたくも楽しいこと……などを従業員に明かしていました。このようなプログラムはチームをより密接に結び付け、連帯感を生みだします。これこそ、この会社でしか得られないものです。
マネジャーの仕事を、「やらなければならない仕事を延々と繰り返すこと」ではなく、「人と人とのかかわり合い」ととらえることで、社員がチームのメンバーとして評価され、一個人として認められていると感じられるような職場を作り出すことができます。
マネジャーとして私たちは、自らが実践することで他者に力を与えることができます。つまり、まず自分が見本を示さなければ、チームメンバーが全力で仕事に取り組むことも期待できないでしょう。
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