英語より「問答力」!元外資系パパの教育哲学

習い事漬けの子どもでいいの?

「一緒に何かやりたい」と思われるかどうか

堀内さんは現在、企業の管理職・経営層に対し、意志決定に必要となる自主性・思考力を高める研修を行っている。グロービス・マネジメント・スクールや同エグゼクティブ・スクールでも、論理的思考や問題解決スキルを教えるクラスを担当。研修や講義、講演の場で、講師として年間延べ約2000人の社会人と接している。

そんな堀内さんがお子さんたちに求める資質は、ズバリ「自分を持ちつつ、何かを一緒にやりたいと人から思ってもらえる」ことなのだという。そのココロは……。

2冊の著書。『リストのチカラ』には冒頭の「口を開く前に思い出すべき『三つの門』」(これらの言葉は真実か、必要か、思いやりがあるか)が紹介されているが、今では「パパのその言葉には思いやりがある?」と子どもたちに問い返されることの方が多いとか

「数万人単位の組織から10人程度の組織へ、その後2人で起業して最終的にはひとりで仕事をするようになりました。自由度は高まったように見えますが、他人への依存度は上がるんですね。一人で営業、製造、提供をする中で、誰かが声を掛けてくれて初めて、仕事として成立する。そういうことを経験すると、『この人と一緒に仕事してみよう』と感じてもらえることが、致命的に重要だと思うようになったのです」

オンライン学習をはじめ、その気になればスキルを身に付けられる可能性は以前に比べて格段に広がっている。スキル面での差があまりなければ、組織にいてもフリーでも、一緒に仕事をしてより楽しい人と仕事をしたいと思うもの。とりわけグローバル時代には、多様な価値観を持つ人々の中で、自分を見失わず、なおかつ「一緒に何かやりたい」と思ってもらえるかがカギを握る。

でも、そのような資質を子どもに身に付けてもらうには、親として一体何をしたらいいのだろうか。

会話は最強の家庭教育!

「教育の中身については、中学生以降ともなると、だんだん子どもが学んでいる内容に追いつけなくなるので、学校に“アウトソーシング”せざるをえません。となると、家庭でできる最強の教育は会話だと思っています」

堀内さんが心掛けているのは「たくさん質問すること」。時には、企業研修の中で参加者に実践してもらっている「考える」「決める」ということを、ダイジェスト版にして子どもたちにやってもらうこともあるという。

たとえば、子どもから何か買って欲しいとせがまれる場面。多くの親はそんな時、つい「どうしてそれが欲しいの?」と聞いてしまいがちだが、堀内さんは違う。「パパがそれを買うべき理由を3つ挙げてみて」と言ってみるのだそうだ。

「少し質問の角度を変えることで、自分が欲しいだけでなく、パパの立場なら何が大切なのだろうかと考えてもらえるのです。決断のための論点として、自分のことだけでなく、相手の立場に立って考えてみる。これは、大人になっても非常に重要なことだと思うのです」

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