英語より「問答力」!元外資系パパの教育哲学 習い事漬けの子どもでいいの?

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学校を卒業して、就職した会社に一生勤めることが唯一の仕事道だった時代は終わった。私たちは今、「安定」という名の堅固な土俵が崩れてきている状況に遭遇している。

「むしろ、自分の勝てそうなところの周りに自ら“土俵”を築いて生きている人たちのほうが、成功しているように思えます。これからの時代は、堅固な土俵をいかに自分で作れるかという『自分との戦い』になってくるのではないでしょうか」

安定した土俵というのは幻想だということ。ある程度の不安感を抱えながら、トライ・アンド・エラーを繰り返して自ら土俵を作っていくのが自然なこと。私たち親世代が心すべきは、他人との競争に子どもを駆り立てることではない。むしろ、健全な不安感と向き合う「不安のマネジメント」を子どもに覚悟させる胆力が求められるのではないだろうか。

最後に、「堀内さんにとって家庭とは?」と水を向けてみると、こんな答えが返って来た。

「家庭は、ホーム&アウェイで言うところのホームでありたいですね。グローバル時代だからこそ、どこかに居場所は持っておいたほうがいい。無条件で帰って来られる場所があるというだけで、家庭は十二分の役割を果たしていると思います。とはいえ、ホーム感を持ってもらえるかどうかは、子どもが決めることですね」

子育てについて「ベストは尽くそう! でも、過剰に期待しない」というのが、グローバル時代の子育てに必要なマインドセットなのかもしれない。

木村 麻紀 ジャーナリスト

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きむら まき / Kimura Maki

ジャーナリスト、グローバルママネットワーク・コアメンバー、6歳男の子の母親。

環境と健康を重視したライフスタイルを指すLOHAS(ロハス)について、ジャーナリストとしては初めて日本の媒体で本格的に取り上げて以来、地球環境の持続可能性を重視したビジネスやライフスタイルを分野横断的に取材し続けている。

時事通信社記者、米コロンビア大学経営大学院客員研究員、環境ビジネス情報誌『オルタナ』副編集長、パルシステム生活協同組合連合会月刊誌『POCO21』編集長などを経て、現在は一般社団法人グリーンエデュケーションで環境教育ファシリテーターとしても活動中。目下の関心事は「(どんな環境でも生きて行ける)人育て」。

著書に 『ロハス・ワールドリポート―人と環境を大切にする生き方-』(ソトコト新書、木楽舎)、『ドイツビールおいしさの原点 −バイエルンに学ぶ地産地消 −』(学芸出版社)。編著に『社会的責任学入門〜環境危機時代に適応する7つの教養〜』(東北大学出版会)など。

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