母が下した、”英語ゼロ”娘への愛の鉄拳 いざ、シンガポールのインターへ突入せよ!

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将来、子どもに苦労をさせたくないというのが、万国共通する親心。では、グローバル化する社会で強く生き抜くには?この問いに答えられる親がどれだけいるだろうか。
そのヒントがあるとしたら、グローバルにキャリアを積む親たちの子育ての中だろう。いったい彼らは家庭において、どんな子育て、教育をしているのか。
この連載では、ジャーナリストや外交官、また専業主婦など多様な経歴のママたちで結成された「グローバル・ママ・ネットワーク(GMN)」のメンバーたちが、”強く生き抜くための”グローバル教育の最前線を取材する。
パク・スックチャ
韓国籍。日本育ち。高校から米国に留学し、ペンシルバニア大学経済学部卒、シカゴ大学MBA。米国系企業で人事・研修などに携わった後、コンサルタントとして独立、多様な人材、働き方をサポートするコンサルタントとして独立、アパショナータを設立。ダイバーシティ(多様性)、ワーク・ライフ・バランス、テレワーク(在宅勤務)に関する研修や講演を多数手掛ける。著書に『会社人間が会社をつぶ す』(朝日選書)、『アジアで稼ぐ「アジア人材」になれ!』(朝日新聞出版)。経済産業省「企業活力とダイバーシティ推進に関する委員会」委員を務めた。

人材コンサルタントのパク・スックチャさんは、日本生まれ、日本育ちだが、高校から大学院までアメリカで学んだ。外資系企業で、アメリカ、香港、台湾、シンガポールなど、さまざまな国の同僚と共に働いた後に独立し、多様な働き方に関するコンサルタントとして活躍している。

グローバルな経験を踏まえ、日本の女性活用政策について辛口かつ経済合理性にかなった提案もしている。パクさんの東洋経済オンラインでの連載を読んだ方も多いだろう。

まさに今、話題となっているグローバル人材の先駆けのようなキャリアを持つパクさんが、こういう道を歩んだのは、ある事情があった。

「私は在日韓国人ですから、普通に日本の大学を出てもいい仕事にはつけなかった。実際、東大を卒業したのに就職先がまったくない知人もいました。だから、多少無理をしてでも、子どもを海外で学ばせるのは、在日韓国人のコミュニティでは珍しくなかった。私もそういう流れで高校からアメリカに留学したのです」

外資系企業で得た経験と知識を生かし、今は独立したコンサルタントとして活躍するパクさんは、歯科医の夫と18歳の娘、14歳の息子の4人家族。パクさんと、娘のりりさんに進学や教育についてお話を伺った。

バイリンガル母の固い決意

りりさんは、まもなくカナダのマギル大学に留学する予定。日本語での会話の途中に自然と流暢な英語が交じるなど、これからの生活に心躍らせているように見える。

実はりりさんは、3年前、東京の親元を離れてシンガポールに留学。3年間、現地のインターナショナルスクールで学んできた。「母親がバイリンガルで、グローバルなキャリアを持っているのだから、娘の留学も当たり前だったのでは?」と思うかもしれないが、話はそう簡単ではない。

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