社内のコミュニケーションツールにはさまざまなものがあるが、メールが使われることはほとんどなく、もっぱらチャットだという。
「チャットのよさは、決まりきったあいさつ抜きで、日常会話のように相手に話しかけられることです。マネジャークラスの社員にも『今、ちょっと時間ありますか?』と話しかけ、気軽に相談や決裁を仰いだりすることができる。IT業界でない業界で働いている同級生などに、この話をすると、たいてい驚かれます」(山本さん)。
ゲームを開発するIT会社ならではのこともある。モンストでは一定期間に限定モンスターが現れるイベントや、エヴァンゲリオンなどとのコラボレーションイベントが行われるが、こうしたものは昼の12時からスタートすることが多いという。
「そんな日は午後に予定を入れず、ランチも早めにとって、12時になると同時にゲームをします。周りの社員たちもいっせいに始めます。普通の会社ではあり得ない光景でしょう。しかしこれは不具合や障害がないかチェックするために必要な作業なんです」(山本さん)。
実際、XFLAGのあるフロアでは、どこへ行ってもスマホゲームをしている人の姿を必ず見かけるのだ。
徹夜や会社で寝泊まりなんてまずない
なおランチは、11時から14時の間、それぞれがとることになっている。バリエーション豊富で「普通においしいです」という弁当は、会社からの半額負担で200~300円で食べられる。さらには福利厚生の一環として、マッサージルームなども設けられており、いつも予約でいっぱいになっているという。
福利厚生の充実だけでなく、働く時間の配慮もうかがえる。IT企業というと、「残業が多い」「会社に寝袋で寝ている」といった、負のイメージを持っている人も多いだろう。もちろん、山本さんも新しいサービスのリリース前や大きなプロジェクトを手掛けている期間は残業が多くなるが、それでも終電を超えることはない。会社に寝泊まりするような社員もほとんどいない。
そもそも仕事のスケジュール管理は個人の裁量に任されており、「プロジェクトがデスマーチ(苛酷な状況)に陥って連日徹夜」などということはあり得ない。ミクシィが開発元の事業会社で、クライアントに作品を納品する制作会社ではないことも要因としてあるかもしれないが、多忙で殺伐とした雰囲気なわけではない。山本さんもゆとりのある時期は、午前休や午後休をとってゲームを買いに行く、なんてこともあるという。
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