「ただ、『面白いステージを作れ』という業務はそう簡単なものではなく、上司から『面白くない』のひと言で突っ返されることが多かったです。入社して1年くらいはくすぶってました」(山本さん)。
そんな山本さんがようやく容易に仕事をこなせるようになったのは、プレイするユーザーの気持ちを考えられるようになってからだという。山本さんが入社した2014年は、前年の9月にリリースされたモンストが大ヒットしているさなかで、ユーザーはうなぎ登りに増えた時期だ。同時にプレイ期間の長いマニアも多くなっていた。
新しいステージがリリースされた直後にまとめサイトを見ると、「もっとこうしてほしい」と厳しい意見を直接目にすることができたのだ。また、モンストチームに限らず、社内にはモンストのユーザーが数多くいて、「ここの演出はこうしたらどう?」という提案を受けることもある。
10時過ぎに毎日「朝会」を実施
「当初は、そうした声を耳にしつつも『面白いものを作って早く一人前になろう』という悪い意味でのエゴに陥っていたが、プレイする人をドキドキハラハラさせたいと具体的な目的が見えるようになって、迷いがなくなりました」と山本さん。今ではチームの仲間と協力してユーザーを楽しませるゲームを作るように心がけているという。
仕事をする上での職場環境はどうなっているのだろうか。まず勤務時間だが、ミクシィではフレックス制を採用しているため、出退勤時間は人によってまちまちだという。しかし山本さんは10時から19時までの定時で勤務することが多い。そもそも職場では、10時過ぎにフロアにいる全員の社員を1カ所に集めて、「スタンドアップミーティング」という名の朝会を行っている。
「各グループのマネジャーが日直になって、自分が手掛けているプロジェクトの進捗状況を報告したり、今後の目標を発表したりします。大人数になりますので拡声器を使う。IT企業には似つかわしくない光景で最初は違和感がありましたが、部署を超えて社員同士が顔を合わせ情報を共有することの大切さを理解してから、感じなくなりました」(山本さん)
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