エリートビジネスマンが仏教に集うワケ ビジネススクールの教壇に坊主が立つ日

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今、仏教ブームと言われます。たしかに、仏教に関する本もたくさん出版されていますし、以前は仏教など見向きもしなかったであろうビジネス誌や女性ファッション誌にお寺や仏教のことが取り上げられたりしています。新聞やテレビなどでも、以前よりお坊さんを目にする機会が多くなっているように感じます。

しかし、そのような表向きの「仏教ブーム」の背後に隠れた、ある重要な社会の変化に気がついている人は、まだあまり多くありません。私はたまたま仕事の関係上、その変化を敏感に感じとりやすい位置にいるので、今日はそれについてお話ししたいと思います。

表向きの「仏教ブーム」の背後に隠れた、ある重要な社会の変化。それは、第一線級のビジネスマンたちが、仏教に強い関心を持ち始めているということ。それも、自分のプライベートな人生を彩ってくれる思想的・文化的な興味から仏教に惹かれるというふうに、仕事人生から切り離したあり方ではなく、「自分が人生を賭けるべき事業領域」として仏教に関心を持っているということです。それは、いわゆる「出家したい」願望とも違います。

第一線級のビジネスパーソンが仏教に集う

たとえば私が最近お会いした中では、投資銀行のとても重要なポストにある方や、ベンチャーのファンドを率いて数々の企業を上場へ導いた方、コンサルティングの第一線で働いていた方など、いわばビジネスの最前線で成功を収めてきた方々が、「これからの社会においては仏教こそが最も大事になってくる」と注目しています。この東洋経済オンラインに私のようなお坊さんが連載を持つということ自体、トレンドを象徴しているように思われます。

第一線級のビジネスマンが仏教に注目している。これは何を表しているかというと、娑婆の価値観の中心が「経済」であった時代が終わろうとしているということです。これまでも住友政友や伊藤忠兵衛など仏教の価値観を大事にする経営者は大勢いました。ですが、取り組む事業領域そのものは仏教とはまったく関係のない小売りや製造だったりと、「仏教」は理念として取り入れられるに過ぎませんでした。

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