内向きの時代は終わり、留学人気が再燃する 「東大よりもハーバード」の時代がくる

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国際系の学部・学科の人気も上昇している。

早稲田大学の国際教養学部、上智大学の国際教養学部、国際基督教大学(ICU)、立教大学の経営学部国際経営学科、明治大学の国際日本学部、法政大学のグローバル教養学部などを志望する生徒が増えている。

立教大学の国際経営学科では、専門科目の授業の3分の2を英語で行う。つまり、経営を英語で学ぶ。そこが、日本語で異文化コミュニケーションなどを学ぶ他の学部・学科と一線を画す。最近は「早慶上智」ではなく、「早慶上立」といわれるほど立教大学の人気が高い。

明治大学の国際日本学部は「クール・ジャパン」をはじめとする日本文化を幅広く研究して国際人を育成することを打ち出し、注目を集めている。法政大学のグローバル教養学部は募集人員が50名と少なく、少人数教育を徹底。競争率10倍という狭き門だ。

法学部、経済学部の偏差値を超えるケースも

ちなみに慶応大学にはこのような国際系の学部はない。ただ、SFC(湘南藤沢キャンパス)のAO 入試に帰国子女枠があるので、あえていえばSFCが相当する。

国際系の大学・学部は、人気とともに当然だが偏差値も上昇している。

文科系の場合、一般的に、法学部、経済学部、経営学部の順に偏差値が高いが、今や国際系の学部が法学部や経済学部を越える時代になってきた。たとえば、法政大学を例に取ると、グローバル教養学部が68、国際文化学部が67、法学部が66、経済学部、経営学部が65である。

注)第1回ベネッセ・駿台マーク模試・9月 B判定値(合格可能性60%以上80%未満)

こうした状況に応えるべく、今年7月にベネッセが、国際系大学と海外大学への進学を考える高校生を対象に、進学説明会を東京・新宿で開催した。国際系大学からは早稲田大学、上智大学、立教大学、国際基督教大学が参加。当初の予想を大幅に上回る370名が集まった。昨年も同様の進学説明会を開催したが、300名弱だった。「東大」を看板にしたイベントでも、これほど多く集まることはそうはない。

では、なぜこういう動きが起きているのか?

文系の生徒が学部を選ぶときは、昔からそうだが、文学部系統を志望すると、その先の就職が不安である。やはり社会科学系統のほうが就職率はいいので、生徒が文学部系統を志望しても、保護者や先生が「文学部を出ても就職が厳しいからやめておけ。ほかの学部にしたほうがいい」とアドバイスするパターンが多かった。その傾向がより顕著になってきている。

それなら法学部はどうか?

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