
日本の若者の「内向き志向」がここ数年、指摘されている。その一つの理由として、海外に留学する若者の減少が引き合いに出される。しかし、その潮目が変わりつつある。
日本の留学生の動向を説明する前に、まず世界の動向を把握しよう。


OECD(経済協力開発機構)と豪州の教育機関IDPの調査によると、1995年に世界中で130万人いた留学生の人数は、2006年には290万人に増え、25年には720万人まで増加すると予測されている。社会がグローバル化、ボーダレス化するにしたがって、世界全体の留学生が増えているのだ。
では、日本はどうなっているか?
文部科学省のデータによると、日本人の留学生は04年がピークで8万2945人。そこから年々減っていき、09年は5万9923人と、ピーク時の約3分の2まで減少している。世界全体では留学生が増加している中、日本人の留学生は確かに減り続けている。
ではどこの国への留学が減っているのだろうか?


















無料会員登録はこちら
ログインはこちら