トップになれなきゃ2位も3位も同じ 中西直義・アイダエンジニアリング副社長に聞く

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--最後に、来年度は現在の中期経営計画の最終年度、そして5年後には創立100周年を迎えます。それに向けての事業ビジョンを教えてください。

目指すのは「安定経営」の「強い会社」です。計画に掲げている売上高650億円、営業利益率8%を安定的に出していくために粛々と事業を進めていく。国内外の生産拠点では少なくとも800~900億の売上を出せるほどの能力はあります。しかし工場の床面積の問題ではなく、技術の伝承が大事。製品不良などで95年続くアイダのブランドに傷をつけることはあってはなりません。

目標を持って厳しくビジネスをやっていくことも不可欠です。設計には原価意識、係長レベルには時間の意識、課長クラスにはいかに賃率を下げるかなどの努力が必要です。「悔しさ」を持つことが大事でしょう。「2位じゃダメなんですか」なんて言う人がいましたが、そんな気持ちじゃビジネスはやっていけません。トップになれなきゃ、2位も3位も同じです。

それから先ほども言いましたが、人づくりも欠かせない。それも次世代の人づくり。技術にしろ営業にしろ、若い人の採用を積極的に進めています。全社的に若返りを図りたい。我々の世代が若者に席を譲っていかないといけないとも感じています。

(聞き手:中川 雅博 =東洋経済オンライン)

中川 雅博 東洋経済 記者

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なかがわ まさひろ / Masahiro Nakagawa

神奈川県生まれ。東京外国語大学外国語学部英語専攻卒。在学中にアメリカ・カリフォルニア大学サンディエゴ校に留学。2012年、東洋経済新報社入社。担当領域はIT・ネット、広告、スタートアップ。グーグルやアマゾン、マイクロソフトなど海外企業も取材。これまでの担当業界は航空、自動車、ロボット、工作機械など。長めの休暇が取れるたびに、友人が住む海外の国を旅するのが趣味。宇多田ヒカルの音楽をこよなく愛する。

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