トップになれなきゃ2位も3位も同じ 中西直義・アイダエンジニアリング副社長に聞く

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--最近、受注が大きく伸びている東南アジアはいかがですか。

先ほど中国や台湾で汎用機が現地メーカーに押されているという話をしましたが、マレーシアで作っているものは、タイの復興需要やインドネシアの自動車市場拡大を受け、なんとか頑張っています。

ただ、汎用機にだけ頼るわけにもいきません。マレーシア工場は昨年拡張しましたが、自動車やエアコンなどのモーターに使われる「モーターコア」(金型で打ち抜いた電磁鋼板を重ね合わせて作る中枢部品)を作るために必要な高速精密プレス機の生産も始めました。

プレスした鋼板の薄さが大事で、この機械はコンマ3ミリほどの薄さにできるほどの精度を持っています。インドや東南アジアの自動車や家電市場向けに拡販を目指して、この製品についても現地のニーズに合わせて機能を抑えた廉価版を開発中です。すでに試作は終えており、今は設計者の一団がマレーシアに赴いて評価中で、さらに機能を絞りコストダウンできないか検討しているところです。

--これからはインドの開拓にも本腰を入れていく?

そうです。自動車はもちろん、家電、とりわけエアコンの需要がまだまだ伸びていくのではないかと考えています。人間誰だって暑いのは嫌でしょう(笑)。暑い国に生まれた人たちもエアコンは求めています。ただ、まだまだ安価なものが求められているので、現地の家電メーカーも安い設備が欲しい。廉価版のプレス機の需要も見込まれるわけです。

--欧州にも生産拠点を設けていますが、債務危機の影響はやはり大きいのでしょうか。

苦しい状況を強いられているのは確かです。市況も苦しいですが、モノづくりも厳しい。現在のイタリアの生産子会社は中小型プレス機を扱っていた「マンゾーニ」と大型機の「ロベッタ」が合併した会社を買収したものですが、このたび生産拠点をロベッタのあるイタリア・ブレシア市に集約しました。

 

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