トップになれなきゃ2位も3位も同じ 中西直義・アイダエンジニアリング副社長に聞く

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

 

現地メーカーを訪れた際、何かトラブルがあっても機械一式を交換しているという光景も目にした。顧客の工場への据え付けにしても、トラックで送って終わり。まだまだ改善点が多いでしょう。

そうは言ってもまったく変化がないわけではありません。4~5年前に比べると、現地メーカーの生産環境は格段に良くなった。技術力という面では、サンプルは彼らでもそこそこ良いものを作ります。

ただ、量産するとなると品質は下がってしまう。そこが解決できるようになれば脅威にもなるでしょう。国策としても技術向上を目指していますし、ドイツメーカーと協業しているところもあるようです。

当社としては今後も積極的な開発投資を続けることに変わりはありません。開発費は毎年10億~13億円ほど投じています。目先の利益にとらわれず、強い商品を作り続けていかなければいけないと感じています。

--とはいえ、やはり価格競争は厳しいのではないでしょうか。

目先の話ですが、確かに中国や台湾メーカーとの価格競争は厳しいです。ただ、プレス機械というのは長く使うもの。細かい溶接が稚拙だったり、一つ一つの部品の加工精度が低いと、すぐにひび割れたり、プレス面が斜めになってしまいます。当社としては質は絶対に落とせません。実際に使ってもらえば分かります。現に中国の現地ユーザーからも高値ながらも少しずつ引き合いが増えてきています。

高価格にも理由があります。安い部品に信頼を置くことはまだできません。繰り返し使えば折れたりするかもしれない。創業以来育ててきた「アイダ」というブランドがある以上、メインパーツでトラブルを起こすことは許されません。

 

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事