(第26回)<寺田恵子さん・後編>素晴らしい先生ばかりにめぐりあえた

印刷
A
A

 結果的に大学まで通ったけど、私は授業で学ぶことよりもそれ以外のこと、例えば、先生や友達や保護者との関わり、こちらの方が大事だと思っています。だから、学校に行かない方がいいとは思わない。組織の中で自分がどう生きていくかということを学ぶ一つの手段だと思うから。
 団塊ジュニアの世代が、給食費を払わないのどうのっていう問題よく耳にします。団塊の世代で個人主義に変わったとき、あまりにも個人主義になりすぎたんじゃないのかなって思う。団塊の次の世代である自分たちが、何をしなくちゃいけないのかと考えたとき、これからは、「調和と個人」がキーワードなのではないか、と。個人も尊重してくれないと困るけど、個人だけになってしまうと、人のことは誰も認めてあげられない、個人個人が思い通りに生きていたら社会が成り立たない。それを言っていかなくちゃいけない世代なのかなって。

●学生時代にやり残したこと

 順風満帆な人生なんてどこにもないと思います。子どもには子どもの社会の、大人には大人の社会の問題が必ずある。そのなかでいろんな経験をして、自分がどういう風に生きていくかというチョイスをすること。それから、誰とつながりたいとか、誰みたいにはなりたくないとかを学ぶ。それが学校なのかな。社会は、何かあったときには抹殺されちゃう。学べるのは、学生時代だけ。

 最近の学校関連のニュースを聞いて、社会の根本が崩れはじめているのに、子どもだけに「いい子になりなさい」って押し付けたところで難しいよねって思う。やっぱり、子ども達に未来図みたいなものをきちんとみせないといけない。お金第一主義だったり、嘘をついていたり、そんなのが日常的にどこからでも流れてくる。それを聞いている子どもは、お金を持ってないと生きていけないと思わざるを得ない。少子化問題も取り沙汰されているけど、子どもを作れ、作れと言うばかりでなく、未来の子ども達を守ってあげられる環境を作らなくちゃだめです。
 昔は大人が子どもをよくみていた。近所の人も含め。そしてお母さんがお家にいた。今はお母さんが家にいない時代。女の人が仕事をするのはよろしくないみたいに言われていたこともあった。けど、働かないと生活できないこともある。このへんは矛盾を感じます。仕事を辞めて家庭に入りなさいではなくて、仕事をしながら、家庭を守れる環境が整ってくるとよいですね。

 学校時代にやり残したことですか?やり残したことはないなあ。いいことも、悪いことも含めてたくさんのことを経験しました。いじめられたりもしたけど、友達もたくさんできたし、勉強をもっとしたいというのもない(笑)。唯一あげるとしたら、テニスをもっと続けたかった。ウィンブルドンに出たかったからね(笑)。
(取材:田畑則子 撮影:戸澤裕司

寺田恵子<てらだ・けいこ>
1963年生まれ、千葉県出身。1985年SHOW-YAのボーカリストとして『素敵にダンシング』でデビュー。その後、『限界LOVERS』などのヒット曲をはじめ、シングル11枚、アルバム10枚をリリース。91年SHOW-YA脱退後、ソロアルバム『BODY&SOUL』『END OF THE WORLD』などをリリース。1999年全日本女子プロバンド結成。2005年SHOW-YA復活。
2007年10月7日クラシックロックジャムに出演予定。13年連続皆勤賞で出演中。その他、年内は、ニューアルバムリリースに向け、作詞や作曲などに打ち込む。
オフィシャルサイト http://www.masterworks.co.jp/KeikoTerada/
ブログ公開中 http://mycasty.jp/keiko_terada/index_blog1.html
『GYUWEEN』で、8月2日、動画を生配信予定 http://mycasty.jp/keiko_terada/index_bbs.html
キャリア・教育の人気記事
トピックボードAD
関連記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
平気で「おにぎり」を買う人が知らない超残念な真実
平気で「おにぎり」を買う人が知らない超残念な真実
三井物産、肝煎りの「ロシアLNG」で正念場
三井物産、肝煎りの「ロシアLNG」で正念場
工場が消える!脱炭素が迫る最後の選択
工場が消える!脱炭素が迫る最後の選択
ファミマと伊藤忠が狙う「セブン-イレブン1強体制」打破の勝算
ファミマと伊藤忠が狙う「セブン-イレブン1強体制」打破の勝算
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
  • 新刊
  • ランキング
東洋経済education×ICT