せっかくですので、否定文になったときの意味も確認しておきましょう。
I won’t be in the office by 3:00. (3時までにはオフィスに着きません)
日本語訳だけだと違いがわかりづらいでしょうか。untilの文は「3時までオフィスにいない状態が継続する」つまり、3時にオフィスに戻ってくるという意味です。byの文は「3時までにオフィスに行く・来る・戻ることになっていたけれど、その時刻に間に合わない」という意味です。
添削を終えて、原稿を送り返す時、タロウさんにWhen will you be back? (いつ帰国しますか)と聞いたら、まだ帰りの便は決まっていないとのこと。But I will come back until the next lesson.(タロウさんは「でも、次のレッスンまでには帰国します」と言いたかった)という返事が……。タロウさん、やっぱりuntilとbyの使い方を勘違いしている様子。本当はI will come back by the next lessonが正しい英文でした。
すぐにジェーンが筆者の机にやって来て言いました。「次回は私の番よね?byとuntilのレッスンにするわ」
Wow, what a coincidence! I was thinking about the same thing, Jane.(おお、偶然だね!まったく同じことを考えていたよ、ジェーン)
誰がそんなこと言ったの?
あるアパレル企業での研修後、研修生のひとりハナコさんが筆者のところにやってきました。ロンドンオフィスのスタッフに送るメールをチェックしてほしいとのこと。ハナコさんが着任する以前から、東京オフィスとロンドンオフィスの関係があまり好ましくないことや、現地にいる日本人スタッフ絡みの複雑な人間関係のせいで、やり取りにはとても気を遣わないといけないのだとか。ひょんなことで疑心暗鬼を生じかねない状況なのだそう。
I feel for you. (お察しいたします)と言いながら、ざっとメールを見ていくつか細かい間違いを直しました。大きな間違いはなかったのですが、その中で気になった間違いが次の疑問文です。
ハナコさんに聞いたら、契約書にサインしたのかどうかを尋ねたいということだったのですが、この文、ニュアンスとしては、「えーっ!もう契約書にサインしちゃったの!?」という意味になってしまいます。それこそ悪意があるように勘違いしたら、「なに早まっちゃってサインしてんの?」と責めているようにも取られてしまうかもしれません。
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