ここのところ各方面で話題のマイナンバー制度。正式には「社会保障・税番号制度」と言うようですが、すごいニックネームをつけたものだなあと思わずにはいられません。
きっと、親しみやすくするためだとは思うのですが、実は英語的にはかなり微妙……。日頃からあちこちで見聞きする「マイ~」という表現、そのほとんどが和製英語で、そのままでは英語として使えないことが多いのです。日本語で「自分の◯◯」という表現を英語にするときに、主語に関係なくすべて「マイ~」としてしまうようですね。
筆者は同僚たちと、「『あなたの個人番号を教えてください』と言うときには、Can I have your my-number?(あなたの「私の番号」を教えてください)と、意味不明な文になってしまうのか」と冗談を言ってふざけていたのですが、本当にそんなことになったら大変!
ネットできちんと調べてみたら、英語で「マイナンバー」はindividual numberと訳されていました。「マイナンバー制度」も、正式名称の方を訳して、the Social Security and Tax Number Systemとなっていましたのでほっとしました。Do you need my my-number? (私の「私の番号」要りますか)なんて言わなくて済みそうです。
ということで、今回は、マイの付いた和製英語を、正しい英語表現に直してみましょう。
夢のマイカー通勤で大騒ぎ
最近は「日本人のマイカー離れ」とか「若者のクルマ離れ」とかよく耳にしますが、実際はどうなのでしょうね。筆者はすっかりペーパードライバー(←これも和製英語)ですが、皆さんはマイカーを持っていますか。
社会人2年目のタロウさんはついに自家用車を買ったとのこと。大喜びで話していました。タロウさんと歳の近い若者研修生チームでは、カーシェアリングをしている人が多い中、タロウさんが新車を購入したと聞き、みな「おぉ!」と沸き立っていました。
タロウさんが言ったこの英文、「ついにマイカーを買いました!」という意味にしたかったのだと思いますが、惜しい!この文だと「すでに自分が所有している車を自分で買う」というおかしな文になってしまいます。正しくは、
とmyを使わずに言うか、
と言うのがいいでしょう。こんな風にmy own carとownを付けると、「自分の」という意味が強調されますので、「マイ~」という日本語のニュアンスにはしっくりくるかもしれません。
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