そしてもうひとつ影響しているのが、「他人の目」。「男性も職場で身だしなみを見られる時代となり、特に管理職などは外見を意識し始めている」と、松倉さんは話す。また、「女性の目」も背中を押すようで、妻や彼女、娘など、身近な女性に勧められてスキンケアデビューする男性も少なくないそうだ。
男性用の弱点「ヒリヒリ痛い」がない?
では、なぜ今「ニベアメン」が支持されているのか。ひとつは、「肌へのやさしさ」だろう。
従来の男性用化粧品は、アルコールやメントールが強いスッキリした使用感のものが多かったが、これらの成分は、敏感肌にはヒリヒリと刺激になる場合もある。そんな中、ニベアメンは、より多くの人が安心して使えるよう設計されている。フェイスケア9商品のうち、アルコール入りは皮脂悩み向けの一商品のみ。さらに新商品の「アクティブエイジ」3商品は、無香料だ。
筆者(36)も「アクティブエイジ(以下、AA)」を試したが、確かに刺激のないやさしい使用感だった。夫(34)にも試してもらったところ、「コレ、全然痛くないね!」と、好反応。
今まで髭剃り後は、資生堂の「シーブリーズ」を使っていたが、かみそり負けしているときはメントールの刺激で痛かったという。これを聞き、「そもそも肌が不調なときは刺激の強い商品はやめておけ!」と呆れたが、男性はケアの仕方以前に問題があるようだ。「女性のように化粧品カウンターでカウンセリングを受ける機会もないので、男性は肌がどのような状態にあるかわかっていない」そうなのである。
でも、何らかの悩みは持っているという。皆様も20代頃までは若さゆえの皮脂悩みが中心だったと思うが、30代頃からはさらに「乾燥」や「かみそり負け」、40代頃からは「ハリや弾力」などの悩みも出てくるのが一般的なようだ。
ニベアメンは、こうした肌悩み別に商品を展開しており、パッケージも悩みの文言が目立つようデザイン。夫が、「髭剃り後の乾燥がずっと気になっているけど、何をどう選んでいいのかわからない」と言っていたが、おそらくこうした男性が多いこともあり、悩み訴求型で選びやすいニベアメンは売り上げを伸ばしているのだろう。
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