30代以上がハマる「男性用ニベア」の裏側

市場トップは意外にも資生堂ではなかった

なぜ男性向けに今「ニベア」が売れているのか?

近頃、若い男性の中には化粧品を持ち歩く「化粧ポーチ男子」がいるそうだが、実は、美容に関心を寄せるのは若年層だけではない。なんと今、「スキンケアおじさん」も急増中らしいのである。

男性用フェイスケア市場は、ニベア花王によると、2004年の約77億円から、2015年には100億円規模へと拡大しているという。そんな中、順調に売り上げを伸ばしてきたのが、同社が2002年に発売した「ニベアフォーメン」だ。

30代~50代のビジネスマンをターゲットにしたスキンケアブランドで、2013年~2015年現在、遂にシェアトップへと躍り出た(インテージSRI 男性用フェイスケア市場 2013年1月~2015年12月 ニベアフォーメンブランド(金額シェア)。2015年9月には「ニベアメン」へとブランドをリニューアルしてさらに勢いづき、12月半ばには金額シェアが約3割までアップしたという。

筆者は、「アウスレーゼ」や「資生堂メン」といった人気の男性用化粧品を販売する老舗の資生堂がシェアトップだろうと思っていたので、これは意外な事実だった。今、中高年男性は、なぜこのニベアメンにハマっているのだろうか。

「電気シェーバーの進化」と「職場の目」

購入層は、40代を中心に30代~50代の男性が多い。中高年男性がスキンケアを始めるようになった背景には、「髭剃り事情の変化が関係しています」と、同社マーケティング部の松倉申之介さんは説明する。

男性用化粧品といえば、1970年代頃まではヘアリキッドやアフターシェーブが主流だったが、次第に洗顔、パック、シートなどが登場し、2000年頃からはスキンケア商品も増えていった。実はこの間、電気シェーバーの性能が徐々にアップ。そのため、髭剃りによる出血や炎症から解放される男性が増加したそうなのだ。

傷だらけではスキンケアどころではないが、肌の負担がグンと減ったことで、美肌へのニーズが拡大したのではないかとみられている。

次ページ何をどう選んでいいかわからない男性に訴求?
ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 新型コロナ、長期戦の混沌
  • トクを積む習慣
  • ネットで故人の声を聴け
  • 本当に強い大学
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
消える仕事、残る仕事<br>1億人の「職業地図」

コロナ、AI、脱炭素――。私たちの雇用を取り巻く環境が激変しています。今後、どんな職業を選ぶかは死活問題に。2030年に向け「消える仕事」「残る仕事」36業種、「会社員の価値」がわかる9職種を掲載。本特集が職業を改めて考える機会になれば幸いです。

東洋経済education×ICT