ビジネスパーソンにもファンの多い銀座・伊東屋。今年6月に本店をリニューアルしたことでも話題になった、明治時代から続く創業111年の老舗文房具店だ。様々なメーカーの商品を取り扱う一方、以前から7つのオリジナルブランドも展開していることはご存じだろうか。今回は、そのプライベート商品の中でもダントツで売れているという文具を紹介しよう。
それは、「ROMEO(ロメオ)」というブランドの「NO.3ボールペン」(以下、NO.3)だ。2009年の発売から、売り上げは年々右肩上がり。同社広報室の明石麻衣さんは、「現在、1万円前後の全ボールペンの中でもいちばん売れている」と話す。
ジャンルとしては高級筆記具であり、気軽に購入するタイプのモノではない。しかも、同社店内には、信頼と実績のある名だたる他社製品もズラリと並んでいるのに、なぜ客はあえてこのNO.3を選ぶのだろうか。
“試し書き惚れ”する人、続出
購入者をまず魅了するのは、“書き味”だ。店頭で試し書きをし、そのなめらかな書き心地に感動して購入を決める人が圧倒的に多いそう。「他メーカーの油性ボールペンと書き味を比較すると確信に変わるようです」と、明石さんは説明する。
筆者も、書いてみた瞬間、「うわっ! 書きやすい!」と、心躍った。サラサラーッと流れるように書き綴ることができるので、あたかも達筆であるかのような気分になる。好みがあるので滑り過ぎると敬遠する人もいるかもしれないが、例えば筆者も愛用する三菱鉛筆のジェットストリームのような軽快な書き味が好きな人は気に入るのではないだろうか。また、インクがとても濃いので、いつもより心なしか美文字にも見える。
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