「小中学生時代はかなりしんどい」が…"スペシャルな特性"持った子に"普通の親"はどう接すべきか?≪1万5000組以上≫の親子を見てきたプロが解説

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まず、山を想像してみてください。山の頂上がゴールだとします。そこに至る方法は大きく分けて、2つあります。

1つは、コツコツと登っていく登山ルートです。複数のルートがありますが、いずれも危険な場所には標識があり、その標識に従って進んでいけば、やがてゴールに到達するように配慮されています。8割の人はそのルートを通っていきます。人数が多いので、混雑しており、さらに他者が見えるので人より早く登るために「比較」をしながら進んでいきます。これが「ノーマル」です。

もう1つは、そのようなルートを通らない方法で頂上に到達する方法です。いきなり上空から頂上に降り立つケース、山をバリバリと崩し、頂上に到達するケースがあります。いずれも破天荒で、想像もできない方法で頂上に到達します。前者のケースを天才型といいます。後者のケースはやりたいことだけに集中し、やりたくないことを一切排除していく徹底した我が道型です。これらのようなあり方の子のことを「スペシャル」と言います。

このような大きく異なる2つのタイプがいますが、筆者の元に相談に来られる親子の組み合わせは親がノーマルで子どもがスペシャルなケースです。親はノーマルなので、なんとかしてノーマルに軌道修正させようとしますが、修正どころか、ますます外れていくということが少なくありません。

親御さんに、ノーマル、スペシャルという概念があれば、自分とは異なるタイプの子には、異なる対応をしなければならないことがわかるのですが、そのような発想がないために、「子どもがおかしい」「子どもを変えられない親である自分に力がない」のいずれかの状態に陥ります。

スペシャルな子は「やりたいことを応援」して伸ばす

では、スペシャルな子には親はどのような対応をすればいいでしょうか?

スペシャルな子には、得意、やりたいことを徹底的に応援するスタンスをとります。決して、やりたくないこと、苦手なことを克服させようと考えることはしません。それをやると悪化していきます。山中さんのお子さんであれば、工作、絵を描くことを中心に生活を組み立てていきます。そうすると本来子どもがすべきことができなくなると心配すると思いますが、通常次のような現象が起こります。

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