「子どもは親の作品ではない」という忘れがちな真実。子どもを伸ばすために必要な、親の”思い通りにしない勇気”とは

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親子
「この子には、もっとこうなってほしい」と願うことは悪いことではありません。しかし、そこに一つだけ、大切な視点が抜け落ちてしまうことがあります(写真:buritora/PIXTA)

新学期のドタバタが落ち着いてくるGW前後は、4月に抑えていた子どもへの“もっとこうしてほしい”が親に湧きがちだといいます。

それに伴い、子どもの反抗が顕著になることも。こうしたお悩みに、1万5000人以上の保護者からの個別相談に答えてきた教育者の石田勝紀さんがお答えします。

【質問】
小学生の息子がいます。親としては、もっと積極的に行動してほしい、もっと前向きに頑張ってほしいと思っているのですが、本人はマイペースでのんびりしています。つい「もっとこうしなさい」と言ってしまうのですが、最近は言えば言うほど無気力になっているようにも見えて……。どう接したらいいのか、悩んでいます。 
(仮名:木村さん)

石田さんの回答

「もっとこうしてほしい」「ああなってくれたらいいのに」──そんな願いは、親であれば誰もが一度は抱くものです。

目の前の子どもの様子を見て、「このままで大丈夫かな」と不安になる気持ちは、誰にでもあると思います。けれども、その思いが強くなりすぎると、子どもは次第に自信を失い、心を閉ざしてしまうことがあります。思いがあるからこそ悩み、どう接すればよいのか分からなくなる。そうした迷いや葛藤は、木村さんに限った話ではありません。多くの親が同じように感じていると思います。

これまで筆者は35年以上、保護者からの個別相談に答えてきました。そこから得られた最終的な結論は次のことでした。

子どもは、親の期待に応えるために生まれてきたわけではありません。その子がその子らしく生きるために生まれてきたのです。

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