母と4歳で別離、左目を失明…朝ドラ「ばけばけ」で注目される小泉八雲の過酷な幼少期とは
ギリシャの島に生まれて4歳で母親と別離する
歴史に名を残す偉人のなかには、複雑な家庭環境の下で育った者が少なくない。「小泉八雲」として、『怪談』『知られぬ日本の面影』『骨董』などの作品を残したラフカディオ・ハーンもまた、過酷な幼少期を過ごした。
ラフカディオ・ハーンは1850年6月27日、イオニア海に浮かぶギリシャのレフカダ島で、アイルランド人の父チャールズ・ブッシュ・ハーンと、ギリシャ人の母ローザ・アントニウ・カシマチのもとに生まれた。
父のチャールズはイギリス軍医で、イオニア諸島最南端のキシラ島に駐在しているときに、ローザとの間に子どもをもうけた。ローザは地元の名士の娘で、親から結婚を反対されると、2人でレフカダ島へ。駈け落ち同然の結婚だったという。
ハーンと母のローザは、やがて父の実家があるアイルランドのダブリンへと身を寄せることになる。
だが、父がグレナダに駐在していたため、母は幼いハーンを抱えながら、言葉も文化も違う異国で孤独感にさいなまれた。精神的に疲弊したローザは、祖国への帰国を決意する。



















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