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母と4歳で別離、左目を失明…朝ドラ「ばけばけ」で注目される小泉八雲の過酷な幼少期とは

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  • 真山 知幸 伝記作家、偉人研究家、芸術修士(MFA)
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それは16歳のある日の出来事だった。学校の遊具で友だちと遊んでいるときに、太いロープで左目を強打。左目を失明してしまう。

ハーンはのちに来日した際に、寝泊まりする旅館の女中が目を患っているのを見て、異様なほど心配したという逸話が残っている(記事「朝ドラ【ばけばけ】ハーンが「医者に行け!」と怒ったワケ」参照)。

このときの出来事がつらい過去として、ハーンの胸に深く刻まれたのだろう。事故以来、ハーンは内向的な性格になったとも言われる。

また、この年に父チャールズを亡くしている。喪失感にさいなまれながら、ハーンは自分の将来に不安を抱かずにはいられなかったことだろう。

それでも学校生活を続けられているうちは、まだマシだった。失明した翌年、ハーンは学校を退学させられる。

遠縁にあたるヘンリー・モリヌーが投機に失敗。彼に出資していたブレナン夫人も破産してしまい、ハーンをこれ以上、学校に通わせるのは難しくなってしまったのである。

19歳で渡米して新聞記者になる

ハーンとしても忸怩たる思いだったに違いない。それでも人生を投げ出すことなく、逆境を行動のきっかけに変える強さを、ハーンは持っていた。

19歳のハーンはアメリカ行きを決意。到着したオハイオ州のシンシナティで、印刷屋のヘンリー・ワトキンと出会った。

彼のもとで寝泊まりしながら、植字や校正の技術を学び、やがて日刊紙の記者として、心情豊かな記事を書くことになる。

不遇な幼少期を跳ね返すかのように、ハーンは第2の人生を力強く歩き始めることになった。

【参考文献】
小泉八雲著、池田雅之編『小泉八雲コレクション さまよえる魂のうた』(ちくま文庫)
小泉節子著、小泉八雲記念館監修『思ひ出の記』‎(ハーベスト出版)
小泉凡著『セツと八雲』(朝日新書)
NHK出版編『ドラマ人物伝 小泉八雲とセツ:「怪談」が結んだ運命のふたり』(NHK出版)
櫻庭由紀子著『ラフカディオハーンが愛した妻 小泉セツの生涯』(内外出版社)

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