「小中学生時代はかなりしんどい」が…"スペシャルな特性"持った子に"普通の親"はどう接すべきか?≪1万5000組以上≫の親子を見てきたプロが解説

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山中さんが今、直面している状態は、まさに子どもの特性に合っていない対応をされているため、子どもが癇癪を起こしていると考えられます。しかし、特性と言われても、どう判断すればいいかわかりにくいものです。

子どもの2つのタイプ「ノーマル」「スペシャル」

そこで、今回、次のようなお話をしたいと思います。それは、子どもには大きく分けて2つのタイプがあるということです。一つはノーマル型、もう一つはスペシャル型です。この2つの分類だけで山中さんが今後お子さんに対応する方法が変わってくると思います。

ちなみに、「ノーマル」「スペシャル」という分類のフレームは、筆者独自のものであり、一般に世の中で表現されているものではありませんが、これまで1万5千件以上の親子の組み合わせを見てきた経験から、この分類で解決できるケースが多々ありますので、ご紹介していきます。

(1)ノーマルとは?

「ノーマルな子ども」と表現する場合、いわゆる「普通の子」という意味で使っています。全体に占める割合は、正確なデータはありませんが、約80%程度と考えられます。

ノーマルな子の特徴には以下のようなものがあります。

「嫌なことでもとりあえずやる」「反抗的なこともあるが比較的親の言う事をきく」「場の空気に合わせる」「決まり事は比較的守る」「皆がやっていることに従う」

おそらく、今この記事をご覧になっている読者の方がノーマルであれば、「当たり前だよね」と感じるはずです。

(2)スペシャルとは?

スペシャルな子は、一言で表現すれば「親の手に負えない」状態の子を差します。親は言うことを聞かせようと何度も言ったり、やらせようとしたりしますが、子どもはさらに反抗的になり、癇癪、暴言、時には暴力というケースに発展することもあります。この子達は、学校に行くことに価値を置いていないこともあります。自分がどのように評価されようが関係なく、自分のやりたいことをとにかくやり続けたいという強い衝動を持っています。筆者のもとに相談に来られる方の半数以上がこのケースです。

具体的には次のような特徴があります。(すべてを満たしているというのではなく、この一部の傾向があるという意味です)

・ 突出した才能を持ち、特定の分野で強い関心や能力を示す。
・ 発想や行動が独特で、常識やルールにとらわれない。
・ 感受性が強く、親が手を焼くことが多い。
・ 一般的な環境ではストレスを感じやすく、刺激不足を訴えることが多い。
・ 他人からの評価に関心が薄く、自分の興味を最優先する。

ノーマルとスペシャルの違いをイメージで捉えるとわかりやすいので、山に例えて説明します。

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