末期の肺がん患う50代女性「頼れない夫」の代わりに利用した「オンライン診療」の中身――在宅ケアをサポートする"介護テクノロジー"の進歩

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医療におけるオンライン診療のように、在宅介護の分野でも、患者さんやご家族の負担を軽減させる技術が普及しています(これを「介護テクノロジー」というようです)。

例えば、ベッドから車いす、車いすからトイレなど、自力で体を動かせない利用者を抱えて、別の場所に移動させる移乗介助。持ち上げるときにも移動させるときにも相応の体力が必要で、腰痛になるなど介助する側に大きな負担がかかっていました。

特に在宅介護では、トイレまでの移動支援や衣類の脱着、見守りといったさまざまな動作が必要になる排泄介助は、介護者・介護される側の双方にとって大きな負担になっています。

そんなときに助けになるのが、移乗介助を行う電動の福祉用具です。

介助者が装着することで力作業をアシストしてくれるものや、要介護の人を乗せて持ち上げて移動させるリフトのようなものなどがあります。抱えて持ち上げるという力仕事を機械に支援してもらうだけでも、介助者の負担が大きく減りますし、腰痛予防にもつながります。

移乗や介助をサポートする起立補助器「Sara®Flex」(画像:サラヤ提供)

排泄物を自動的に個包装

そのほかにも、排泄物を自動的に個包装し、後処理の手間を大幅に省けるポータブルトイレや、ニオイや温度で排泄や排尿を検知し、LEDの点灯を通じて介護者に知らせるセンサーなど、排泄介助の負担を軽減するものが次々と登場しています。

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