東京外環道の費用便益が大きく改善
国交省関東地方整備局は10月9日、10月27日と2回にわたって、東京外かく環状道路(東京外環道)で整備中の関越自動車道入口(練馬区)から東名高速道路入口までの16.2kmについて、審議するための外部有識者による事業評価監視委員会を開催。この時、国交省は東京外環道を対象とした「費用便益分析」(費用対効果)の新たな評価結果を示した。
東京外環道「関越~東名」区間では、2020年10月にシールドトンネル工事で陥没事故が発生。現在も一部区間の工事がストップしている(陥没事故から5年、「大深度地下工事」は安全か)。
今回、驚きを持って受け止められたのが、前回実施の20年時点の評価よりも費用便益比(B/C=Benefit/Cost)が改善していたことだ。具体的には、東京外環道「関越~東名」区間のB/Cが、前回(20年度)の1.01から今回(25年度)は1.2へと上昇した。
B/Cは1未満となると費用に便益が見合わないことを意味し、数字が大きいほど費用対効果が高いことを示す。
前回のB/C公表は、陥没事故が発生する直前の20年7月だった。その後の陥没事故によって対策工事費や補償費が増大し、完成時期も見通せなくなっている。にもかかわらず、なぜ費用対効果が改善しているのか。




















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