2度目の米朝首脳会談など今年も朝鮮半島ではトップ外交が続く。そんな北朝鮮についてわれわれは本当に理解しているのか。
真っ暗な街を表情暗く歩く市民。古いコメのご飯。1日2時間しか出ないお湯。1998年2月、北朝鮮を訪れた記者の体験だ。前年97年の北朝鮮のGDP(国内総生産)成長率はマイナス6.5%(韓国統計庁)。北朝鮮自ら「苦難の行軍」と呼び、餓死者も続出した経済難の時代だった。
それから20年余り。北朝鮮の朝鮮社会科学院経済研究所の李基成(リギソン)教授は昨年、17年の人口が2528.7万人、GDPは307億0400万ドル(約3.4兆円)と明らかにした。これから計算すれば1人当たりGDPは1214ドル(約13万円)となる。ミャンマーと同レベルの経済水準だ。
平壌市内の様子は現在、20年前とは一変した。市民らの表情は明るく、商業施設には商品が豊富に並んでいる。日本食などさまざまな食事も楽しめる。日本と比べるとまだ暗いが、それでも街灯は灯り、漆黒が覆う街ではない。90年代後半の最悪の経済状況から、北朝鮮は少しずつ成長を遂げてきた。
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