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末期の肺がん患う50代女性「頼れない夫」の代わりに利用した「オンライン診療」の中身――在宅ケアをサポートする"介護テクノロジー"の進歩

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  • 中村 明澄 向日葵クリニック院長 在宅医療専門医 緩和医療専門医 家庭医療専門医
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最初に提案したときは「そんなことができるんですか?」と驚いていたAさんですが、定期的な通院に加え、痛みが出たときには、臨時でオンラインでの診療を利用するようになりました。

それにより、次回の通院日まで痛みを我慢せずとも、こまめな薬の調整によって痛みをコントロールできるようになり、以前より過ごしやすくなったと言います。

80代の患者もオンライン診療

テレワークやオンライン授業の普及に始まり、スーパーのセルフレジ、飲食店のモバイルオーダーなど、コロナ禍をきっかけにさまざまな場面でデジタル化が進みましたが、医療現場も然り。

患者さんにとっても、自宅にいながら医師の問診や薬の処方を受けられるのは、大きなメリットになっています。

最近はオンラインでセカンドオピニオンを行っている医療機関もありますし、筆者の医療機関でも患者さん宅に伺った訪問看護師が、ビデオ通話で筆者とつなぎ、診療の補助を行うといった新しい診療スタイルも始まっています。

オンライン診療は対面と違うので、さまざまな制約があるのは確かです。そのため「しっかり診察してくれるのか」と不安に思う人もいるかもしれません。

しかし、画面越しで顔を拝見したり、話をうかがったりするだけでも、表情や雰囲気、声のトーンなどがわかり、患者さんの状態を把握することができます。

パソコンやタブレット端末がなくてもスマホさえあれば利用できるため、高齢者でも十分に対応できます。実際に筆者が診ている80代の患者さんでも、上手にオンライン診療を受けておられます。

そのほかにも、施設の入所面談や退院カンファレンスなど、これまでは基本的に現地に足を運んで対面で行っていたものが、ZOOMなどで対応できるようになりました。フルタイムで働いている現役世代や、遠方に住むご家族にとって、この流れはメリットが大きいと思います。

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