老けない人は「腸の若返り」ができている!

30代から進行する認知症はこう予防する

具体的に説明すると、体内で合成できないビタミン群を腸内細菌は作り出してくれます。その種類は、ビタミンB1、B2、B6、B12、K(脂溶性ビタミン)、パントテン酸、葉酸と豊富です。なかでもビタミンB6とB12が脳の萎縮を遅らせるとの報告や、ビタミンB群と葉酸が中高年のうつ症状の改善に効くといった研究報告が海外から寄せられています。

特に脳の萎縮は認知症の大きな要因となります。また、老年性うつは認知症へ進行していくリスクがあるとされています。このことからも、腸を健康な状態にすることで認知症の予防にもなることが理解していただけるかと思います。

実年齢と腸年齢は必ずしも一致しない

長年、胃腸内視鏡外科医として診てきた何十万例もの人たちの腸は、私に多くのことを語ってくれました。腸は雄弁で、ある意味、その人の性格から好みや生活のありようまで物語ってくれます。そのため、医学書には記されていなかった事実もたくさん知ることができました。

なかでも興味深かったのは、患者さんの実年齢と腸内の状態とは、必ずしも一致しないということです。一般的には、高齢になるほど体は老化し、内臓の状態も悪くなっていくのが常識です。ところが、その常識は腸には当てはまらないのです。

たとえば、私が診察した最高齢の方は105歳ですが、感嘆するほど腸壁はやわらかく、きれいな色をした健康そのものの腸をしていました。ほかにも90歳を超える方が何人かいらっしゃいましたが、どの方の腸もきれいでした。逆に、実年齢は若いのに、腸の中にはあちこちにポリーブができ、腸の働きがすっかり低下している人もいました。このままいけば、大腸がんになるのは確実と思われる腸の持ち主も少なくなかったのです。

これらのことからもわかるように、年齢の若さと腸の若さは必ずしも比例しないのです。このようなケースは、決して珍しいことではありません。しかし、腸の場合、加齢が進んでいるかどうか、自分では確認することはできません。

腸の老化は見えないところで進むといいましたが、実は腸が老化しているかどうかが判断できるポイントがひとつあります。それは、顔の肌の状態を見ればいいのです。

何十万例という腸を診てきたことで、私は初診の患者さんの顔を見れば、その方の腸の状態がわかるようになりました。なぜなら、肌の張りや色、つやは、腸内環境の状態をてきめんに反映しているからです。

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