地頭がいいのに5浪した彼の自戒 「帰国子女→名門校中退→高2で大検取得」もなかなか突破できなかった医学部の壁

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「好きな時間に予備校に行って、好き勝手勉強するという生活でした。ただ、勉強時間は増えましたね。前年は1日2時間という感じでしたが、この年は平日4時間、休日6時間は勉強していました」

増えた勉強時間と比例して成績も上昇。この年はB判定が出るようになったこともあり、そろそろ受かるかもしれないと思った山尾さんは、日本医科大学、埼玉医科大学、東京医科大学、岩手医科大学、杏林大学医学部などの私立大学をたくさん受験します。

ただ、またしても全滅で5浪が確定。

流石にこの結果には「これはやべえ」と頭を抱えたそうです。しかし、全滅という結果を受けて予備校の先生から言われたことが、彼の受験に対する姿勢を変えるきっかけとなりました。

繰り上がりで医学部合格し6浪回避

「予備校の先生から、『(私立大学の)乱れ打ちもいいけど、志望校を1個に絞ったら?』『行きたいところの過去問対策が不十分なんじゃない?』と言われたんです。確かに自分は私立の医学部だったらどこでもいいやと思っていましたが、もう少し受けるところを絞った上で、過去問をたくさん解いたほうがいいと思って5浪目にそれをやることに決めたんです」

行きたい大学がなかったために「医学部ならどこでもいい」という考え自体は拭えなかったようですが、先生の教えを守っていろんな大学の過去問をひたすら解き続けた山尾さん。

その結果もあり、3浪〜4浪で辞退していたセンター試験を久しぶりに受けたところ、国語と社会を除いて86%を獲得し、獨協医科大学医学部のセンター利用に合格するかもしれない成績を叩き出します。

この年は藤田医科大学、埼玉医科大学、岩手医科大学を受験し、いずれも1次試験は突破したものの、2次は振るわず埼玉医科大学、岩手医科大学は不合格で、藤田医科大学は補欠で繰り上がりを待つ状況でした。

「よっしゃ受かった、と思った獨協医大も連絡がなくて、受かっているかわからない状況でした。3月下旬にもなって連絡が来なかったので、『次の年は代々木ゼミナールに通おう』と思っていました」

しかし3月下旬、ついに藤田医科大学から繰り上がり合格の連絡が来ます。その後、獨協医科大学も補欠合格の連絡が来て、連絡が早かった藤田医科大学に進むことが決まり、5浪で浪人生活を終えました。

山尾暁さん(写真:本人提供)
山尾暁さん(写真:本人提供)
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