地頭がいいのに5浪した彼の自戒 「帰国子女→名門校中退→高2で大検取得」もなかなか突破できなかった医学部の壁

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寮の友達と仲良くなって毎日の生活が楽しくなった1浪目の山尾さんは、授業も毎日受け、予備校の中で自習する生活をしていました。成績は伸びていき、センター試験でも60%を獲得するも、「予習・復習をまったくしていなかったので、ぜんぜん学びになってなかった」と本人からすると反省のある1年だったようです。

この年はセンター試験のみの受験で医学部を断念し、2浪目は駿台柏校に通う決断をします。しかし、この1年は勉強に身が入らず、勉強時間も前年より下がってしまいました。

「この年は朝に起きられなくなってしまい、予備校にいるべき時間帯もゲームセンターに行ったりしていました。サボることを覚えて、授業を受けなくなってきちゃったんです。自習してもよくわからないところばかりで、勉強に身が入りませんでした」

一方で、センター試験は74%と、前年度よりも上がったこともあり、「そろそろどこかの大学には行けるんじゃないか?」と思って医学部以外の大学に出願することを決めます。

東京理科大学の創域理工学部経営システム工学科を試しに受験して合格した山尾さんは、成績が上り調子だったことも相まって、「まだいける!」と思い3浪を決意します。

4浪で危機感を覚え、5浪突入で頭を抱える

3浪目も前年と同じ駿台柏校に通った山尾さん。

これまで学費が安い国立医学部志望でしたが、5月くらいに私立専願に切り替えて受験勉強をするようになります。「授業に飽きていた」ために予備校の授業には前年にもまして出なくなりますが、自主的に勉強自体は続けていたこともあり、初めて医学部の模試の判定がC~Dまで出るようになった1年でした。

この年は自信を持って、東京慈恵会医科大学、日本医科大学、聖マリアンナ医科大学、埼玉医科大学などを受験しますが、結果は全滅で4浪が確定しました。

「模試でDとかCが出ていたから、『どこかは行けるんじゃないか』という感じでしたが全滅でした。このあたりでちょっとやばいなとは思ってきましたね」

危機感を抱いた4浪目は予備校を変えて四谷学院柏校に通うことにした山尾さん。しかし、ここでも授業に出たり出なかったりで、生活はたいして変わらなかったそうです。

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