乳がんを患ったアグネス・チャンさん「あと5年ください」を願った理由――落ち込んだ彼女を救ったインドカレーと店主の何気ない一言

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41歳で三男を出産した直後、久しぶりに本格的に音楽活動を再開し、レコード会社と契約したのですが、そのとき社長(夫)から言われたんです。「これからはルックスも大事にしてやっていこう」と。

「え?この年齢でルックスですか?」と驚きました。

でも同時に、「確かに年齢を重ねた今だからこそ、見た目を整える意味があるのかもしれない」とも思いました。

そのような時、ライブの衣装合わせで、スタイリストさんからこう言われました。「少しお腹が出てますね。あと3キロぐらい痩せてもいいかも」。

正直、かなりショックでした。でも、その言葉がきっかけで、「これからだからこそ、見た目を整えていかなくちゃ」と決心したのです。

体重を維持するというのは、年齢を重ねるほどに難しくなるものです。だんだん代謝が落ちてきますから、少し食べすぎただけでも体に現れてきます。でも、あまり気にしすぎて、食べる楽しみが減ってしまうのも良くありません。

だから、私は自分なりのルールを決めているのです。私のルールは、「増えていいのは理想体重の3キロまで」。

3キロを超えてしまうと戻すのが本当に大変、私はそこを1つの目安にしています。3キロを超えそうになったらダイエットモードに入ります。

私のダイエット方法はとてもシンプルです。朝食兼昼食の11時の食事は炭水化物を無しにしておかずだけ。そして、夜はスープにします。

スープは具だくさんに。野菜、お肉、豆類を入れて栄養はしっかり摂るようにしています。ときには春雨を加えて、満足感を高めたりすることもあります。

そもそもスープってバリエーションは無限大です。素材の組み合わせもそうですし、味付けも塩味のあっさり系から、カレー風味やミネストローネ風まで、その日の気分や体調に合わせて変えられます。

この食生活を数日続けると、1、2キロはすぐに落ちます。夜ごはんをスープにすると、一見物足りなさを感じるかもしれませんが、具だくさんにすれば驚くほど満足感があります。

作るのも後片付けも簡単で、疲れた夜にもぴったりです。「最近ちょっと体が重いな」と感じたら、まずは“夜だけスープ”、試してみてください。

がんで人生観が変わった

乳がんが見つかったのは、2007年。まったくの偶然でした。ある日、ふと右胸にかゆみを感じて、無意識に手を当てた瞬間、小さなしこりに気づいたのです。

もしその前年、がん患者と家族を支援するチャリティーイベント「リレー・フォー・ライフ」を取り上げたNHKの番組に出演していなければ、きっと私はそのまま放っておいたと思います。

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