5度克服した男性が語る「がん治療が残した障害」 治療には必ずメリットとデメリットがある
これまでのがん治療が残したデメリット
病気の治療には必ずメリットとデメリットがあります。
抗がん剤には腫瘍を殺すというメリットと同時に、正常な細胞をも痛めつけるというデメリットがあります。手術には腫瘍を摘出できるというメリットとともに、後遺症が残るというデメリットがあります。
私が受けた治療の結果、現在も残る障害や症状などのデメリットを挙げてみます。
脳腫瘍の手術の影響で、視覚障害が残りました。視野を縦横に四分割したときに、左下の4分の1のエリアが見えません。このため、多くの人で混み合った駅を歩いていると、左側にいる人が見えずにぶつかってしまいます。外出の際はヘルプマークをつけています。車と自転車は手放しました。
悪性リンパ腫の抗がん剤治療中に、合併症で帯状疱疹になり、後遺症として帯状疱疹後神経痛が残ってしまいました。もう発症から10年以上経ちますが、右脇の下に針が突き刺さったままになっているような持続的な強い痛みが、24時間365日続いています。
根本的な治療法はなく、鎮痛薬のプレガバリン(リリカ)を朝晩、そしてトラマドール(トラマール)を3~4時間おきに飲んでしのいでいますが、痛みを完全に抑えることはできません。これが私のQOL(生活の質)を最も損なっています。
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